カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

5月18日(9)女川町→雄勝町

投稿日:2011年6月22日

頑張ってるぞ!東北!! ツーリング[鵜ノ子岬→尻屋崎 30]2011年5月18日

 女川からは国道398号で三陸のリアス式海岸を行く。高台を通っているので、国道沿いでは津波の被害は見られない。といっても集落は国道から浜に降りたところにあるので、国道沿いに家はほとんど見られない。また国道からは海も見下ろせない。
 国道398号は改良が進み、快適な2車線区間が多い。
 女川町から雄勝町(石巻市)に入る。完成してまもない分波トンネルを抜ける。「分波」とはいかにも津波を連想させるような地名だ。分波トンネルから海岸に下ったところが水浜の集落。ここは海沿いの集落なのでほぼ全滅。自衛隊が懸命になって遺体の捜索をしていた。

国道398号を行く
国道398号の分波トンネル


雄勝町の水浜。堤防がやられ浜の集落は全滅…


 水浜から雄勝の町中に入っていく。といっても雄勝も全滅状態。かつての町並みを思い起こすのが難しいほどにやられている。公民館の屋上にはバスが乗り上げている。雄勝小学校の時計には短針だけが残っていた。
 雄勝から県道238号で雄勝半島をぐるりと一周するつもりでいたが、通行止で入っていけなかった。雄勝半島には相当大きな被害が出たことだけは間違いない。
 女川同様、廃墟と化した雄勝の町並みをしばらく眺めたが、ここでも悪夢を見ているかのような思いにとらわれた。硯の名産地の雄勝が消えた…。

雄勝町の中心、雄勝の街並みも壊滅的な状況
雄勝の公民館に乗り上げたバス


自衛隊の災害支援のトラックが行く
雄勝小学校


雄勝小学校の時計
雄勝小学校の校庭に集められた車の残骸


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