カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

第137回 西ノ股易国間林道

投稿日:2011年10月25日

2010年 林道日本一周・東北編

大間崎から津軽海峡越しに函館山を望む

 自然度満点の露天風呂を存分に楽しんで奥薬研温泉を出発。薬研渓流にかかる赤い橋を渡り、西ノ股易国間林道に入っていく。橋を渡るとすぐにダートに突入。路面の状態は比較的良いので走りやすい。2・0キロ地点の佐藤ヶ平林道との分岐を直進。7・2キロのダートを走るとむつ市と風間浦村の境の峠に到達。そこからは易国間林道になる。林道の中でもこのような「峠越え林道」はよけいに心ひかれるものがある。
 峠を下る。易国間川の渓流沿いに走り、8・3キロ地点で舗装路になる。ダート15・5キロの西ノ股易国間林道。川沿いの舗装路をいくと風間浦村の中心、易国間(いこくま)の町並みに入っていく。
 易国間からは国道279号で本州最北端の大間崎へ。
 ビッグボーイで切る潮風がたまらない。その中にヒバの香りが漂う。風雪に強いヒバは下北の特産。この地方では建築材にふんだんに使われている。
 北緯41度31分30秒の大間崎に到着。
「ビッグボーイよ、ここが大間崎だ!」
 岬の先端から津軽海峡を眺める。
 目の前のクキド瀬戸を隔てて600メートルほど沖に浮かぶ弁天島に大間崎の灯台が見える。その向こうの水平線上には、くっきりと北海道の山影が浮かんでいる。三角形の特徴のある山の姿は函館山だ。
 目を左に移せば、高野崎から龍飛崎にかけての津軽半島の海岸線を一望する。
 大間崎まで来ると、北海道が近い。
 ここから対岸の汐首岬までは、わずか18キロでしかない。
 大間の町には函館の病院や商店の看板が目立って多いし、大間港からは函館行きのフェリーが出ている。所要時間は2時間ほどでしかなく、大間の人たちにとっては、青森に行くよりも、函館に行く方がはるかに近い。
 大間崎からの眺めを目に焼きつけたところで、岬前の「かもめ食堂」で名物の「大間丼」を食べる。甘辛く煮付けたイカとホタテが丼からはみ出しそう。そのあと本州最北の温泉、大間温泉「海峡保養センター」の湯に入った。

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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル東北 103,102

奥薬研温泉→易国間→大間

奥薬研温泉を出発
西ノ股林道に入っていく


林道入口の「遭難注意!」
西ノ股易国間林道を行く


本州最北端の大間崎を望む
大間崎の「本州最北端」碑


「かもめ食堂」の「大間丼」
本州最北の温泉、大間温泉


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