第140回 増泊林道
投稿日:2011年10月28日
2010年 林道日本一周・東北編
津軽半島唯一のロングダートで痛恨の転倒!
津軽半島最北端の龍飛崎から三厩に戻る。往路は国道339号だったが、復路は高台上をいくあじさいロードを走る。ちょうどアジサイの花が盛りだった。
三厩に戻ると、津軽半島唯一のロングダート、増泊林道に入っていく。路面のよく整備された走りやすい林道。渓流に沿って走り、緑濃い森林地帯を走り抜け、林道入口から9・2キロ地点で峠に到達。峠を越え、小泊に下っていくと路面は若干、ラフになる。
小泊ダムの手前で舗装路になるが、その直前のコーナーで痛恨の転倒。ブラインドのコーナーに飛び込んできた対向車との正面衝突を避けるため、急ブレーキをかけ、急ハンドルを切り、そのまま左側の路肩に突っ込み転倒した。
ぼく自身は全身を強打したが、ビッグボーイのダメージはほとんどなかった。自分の体でビッグボーイを守ったようなものだ。ただギアシフトのチェンジレバーがグニャッと曲がり、ギアチェンジができない状態。ギアはローに入っていた。
そのままの状態、ローギアで走る。
小泊ダムで舗装路に出る。ダート18・0キロの増泊林道だ。
小泊ダムから国道339号に出ると小泊の町へ。
イカ漁で知られる小泊漁港の周辺に小泊の町は広がっている。町中をローギアで走りまわり、「成田輪業」というバイク屋をみつけた。しかしもう何年も前に店を閉めたとのこと。そんな店のご主人に無理をいって、何とかビッグボーイをみてもらえないだろうかと頼み込んだ。
「成田輪業」のご主人は、
「(レバーが折れてしまっても)それでもかまわないのならやってみよう」
といってくれた。
もし折れたらその時はその時と腹をくくり、「ぜひとも」と、あらためてお願いした。
ご主人はたんねんに、ていねいに、少しずつ折れ曲がったレバーを伸ばしてくれる。そしてついに成功。ほんとうに助かった。
修理代を払おうとしたら、
「もう今はバイク屋をやっていないので」
といって1銭も受け取ろうとはしない。
そこでいったん店を出、自販機でカンコーヒーやカンジュースを買って戻り、無理矢理、ご主人に手渡した。
「成田輪業」のご主人、ほんとうにありがとうございます。助かりましたよ。
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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル東北 97