第139回 龍飛崎
投稿日:2011年10月27日
2010年 林道日本一周・東北編
日本で唯一の階段国道を登る
青森駅前の「東横イン」を出発。国道280号で津軽半島に入っていく。蓬田、蟹田、平舘と通り、津軽海峡に突き出た高野崎でビッグボーイを停めた。
早朝なのでまだ開いてないが、ここには食事処「信光丸」がある。岬の広々とした園地はキャンプ場になっている。岬の突端には赤白2色の灯台。正面の水平線上には北海道が見える。右手には下北半島最北端(本州最北端)の大間崎、左手には津軽海峡最北端の龍飛崎が見える。絶景岬の高野崎だ。
高野崎から三厩(みんまや)へ。
三厩ではJR津軽線の終着駅、三厩駅駅前でビッグボーイを停め、駅待合室でカンコーヒーを飲んだ。
三厩駅からは国道339号で龍飛崎に向かう。
龍飛の集落に入ると、まずは日本で唯一の階段国道を登る。岬の台地上に登るこの階段は国道339号の一部なのだ。車は通れない「人道階段国道」。車で岬の台地上まで行く場合は、龍飛の手前の自動車道を登っていく。
龍飛の行き止まり地点には、北津軽の金木で生まれた小説家太宰治の文学碑が建っている。それには太宰の作品、『津軽』の一節が刻み込まれている。
「ここは本州の袋小路だ。読者も銘記せよ。(中略)そこに於いて諸君の路は全く尽きるのである」
ぼくが初めて龍飛崎に来たのは1978年。そのときの龍飛崎はまさに太宰の言葉通りの袋小路で、来た道を戻るしかなかった。しかし今では国道339号が全線開通し、日本海側の小泊に抜けられる。
龍飛漁港から自動車道で高さ100メートルほどの海岸段丘上に登り龍飛崎へ。「津軽海峡冬景色」の歌碑ではボタンを押して石川さゆりの歌声を聞いた。
みやげもの店などの並ぶ龍飛崎の駐車場から岬の灯台まで歩いていく。その先には旧海軍の望楼跡と海上自衛隊のレーダー基地。江戸後期の文化5年(1808年)、弘前藩はここに台場を築き、狼煙台と砲台を設置した。龍飛崎は昔も今も北方警備の要衝の地だ。
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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル東北 94,98,97