カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

環日本海ツーリング[43]

投稿日:2012年4月14日

奥の細道を車窓から想う

 羽越本線の酒田行きは羽後本荘駅にほとんど停車することなく、10時34分に発車。
 次の西目駅を過ぎると、右手にはまた日本海が見えてくる。天気が回復し、青空が顔をのぞかせている。

羽後本荘駅を出発
西目駅


 仁賀保、金浦と通り、「奥の細道」の舞台の象潟へ。
 沿線の水田には九十九島跡のこんもりと盛上がった小丘がいくつか見える。
 電車は蚶満寺前の踏み切りを通過。この蚶満寺が「奥の細道」の干満珠寺になる。
 10時58分、象潟着。
 象潟駅を過ぎると左手には雲をかぶった鳥海山が見えてくる。「奥の細道」の「この寺(干満珠寺)の方丈に座して簾を捲けば、風景一眼の中に尽きて、南に鳥海、天を支え、その影映りて江にあり」の鳥海山だ。

日本海が見えてくる
仁賀保駅


象潟の九十九島跡
象潟駅


 上浜駅、小砂川駅と通っていくが、この一帯は鳥海山の裾野が日本海に落ち込むところ。その先端は断崖となって海に落ち、日本海の海岸は岩礁地帯になっている。
 秋田県側最後の駅、小砂川を過ぎると県境の三崎を越えて山形県に入っていくが、残念ながら三崎の絶景は車窓からは見られない。

上浜駅
日本海の海岸を見下ろす


秋田県側最後の小砂川駅


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