カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

環日本海ツーリング[54]

投稿日:2012年4月25日

国道13号から県道13号へ、山形の羽州街道を南下する

 秋田・山形県境の雄勝峠を越えて山形県に入ると雨が降ってきた。
 羽州街道の及位(のぞき)宿、金山宿を通って新庄宿に着くころには猛烈な雨になる。たたきつけるような雨。思わずビッグボーイを屋根の下に停めて雨宿りした。
 次の舟形宿では舟形若あゆ温泉(入浴料350円)の湯に入った。薄茶色をしたツルツル湯。大浴場と露天風呂の湯に入っている間に雨は上がった。
 名木沢宿を過ぎ、尾花沢宿では町中にある「芭蕉清風歴史資料館」前の芭蕉像を見た。芭蕉は「奥の細道」では尾花沢宿に最長の10泊している。

山形県に入ると雨が降り出す
舟形若あゆ温泉


尾花沢の芭蕉像
最上川流域の水田地帯


 尾花沢宿の次の楯岡宿ではJR奥羽本線村山駅前の「早川食堂」で夕食。「焼肉定食」(1150円)を食べた。食べ終わって外に出ると、そこには「オカさん」が待ち構えていた。「300日3000湯」のときに何度か出会ったオカさん。何湯もの温泉をめぐり安比高原の温泉宿に一緒に泊まったこともある。そんなオカさんと村山駅前で別れ、天童宿を通り、夜の山形宿へ。山形駅前の「東横イン」でひと晩、泊まった

村山駅前の「早川食堂」
「早川食堂」の「焼肉定食」


夜の山形に到着
松原宿のJR蔵王駅


 翌日は夜明けとともに山形駅前を出発。松原宿を通り、上の山宿へ。
 上山温泉の共同浴場「下大湯」の朝湯に入り、町中を走り抜けた追分碑を左折。直進は米沢に通じる米沢街道で、羽州街道は左折する。秋田から上山まではほぼ国道13号沿いに走ってきたが、ここで国道13号を離れ、県道13号に入っていく。
 山形県最後の宿場は楢下宿。ここには本陣や脇本陣が残り、移設された脇本陣の「滝沢屋」は羽州街道の資料館になっている。羽州街道の宿場の面影をいまだに色濃く残している楢下宿だ。
 及位宿から楢下宿まで、山形県内の羽州街道の宿場は全部で12宿になる。
 楢下宿を過ぎると、柏木峠と金山峠の分岐点に出る。そこを左へ、金山峠越えの狭路に入っていく。曲がりくねった峠道を登りつめると山形・宮城県境の金山峠に到達だ。

楢下宿の脇本陣「滝沢屋」
山形・宮城県境の金山峠


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