カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

環日本海ツーリング[141]番外編

投稿日:2012年8月4日

韓国往復縦断2005(10)

大いに興味をそそられる韓国の食文化

 韓国最北端の地、高城統一展望台から束草の「シップホテル」に戻ると、海沿いの食堂で夕食。キムチなどズラズラッと10皿の料理が並んだ。それをご飯と豆腐の入ったチゲと一緒に食べた。
 金属の箸と匙、ご飯の入った器も金属器。これが韓国の食の3点セットだ。
 韓国語でチョッカラという箸は長さが20センチにも満たない短いもので、なおかつ細い。この短い細い金属の箸に慣れるのには、なかなか時間がかかるものだ。
 一方の匙はスッカラといわれるが、匙面は楕円形で、柄は真っ直ぐになっている。長さは箸とほぼ同じだ。
 韓国での箸と匙の使い方は、はっきりと分かれている。箸でおかずをつまみ、匙でご飯と汁をすくう。食堂でまわりの人たちを見ていると、箸よりもより頻繁に匙を使っているように見える。箸を使っているのが目に入らないくらいだ。韓国における匙の重要性を思わせるような食堂での光景だ。
 食べ方で日本と大きく違うのは、ご飯と汁は各人に配られるが、おかず類はみんなで一緒に食べる。直箸で口まで運ぶ。取箸や取皿はない。
 みなさんの食べ方を見ていると、ご飯や汁の入った器を手で持ったり、直接口をつけたりはしない。器は膳に置いたままで、匙ですくって食べるのだ。
 熱伝導率の高い金属器を使ってきた韓国の食の習慣が、このような食べ方になったのだろうか。それとも、もともとこのような食べ方なので金属器が発達したのか。非常に興味をそそられる韓国の食文化だ。

束草での夕食


おかずは全部で10皿
ご飯とチゲ


 夕食を食べ終わると、メンバーのみなさんと一緒にナイトマーケットを歩く。魚介類の夜市。生きのいい鮮魚が並び、生簀の活魚も売られている。露店の天ぷら屋を発見。おばちゃんの揚げたての天ぷらは超美味。我々はゴソッと天ぷらを買い、それを肴にマッカリや焼酎を飲んだ。連夜の束草での宴会になった。

ナイトマーケットを歩く
鮮魚が並ぶ


活魚も売られている
揚げたての天ぷらは超美味!


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