カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

ニュージーランド南島ツーリング[29]

投稿日:2012年11月3日

国道94号でテアナウへ

峠のカソリ、ディバイドに立つ

 ニュージーランド南島ツーリングのハイライト、ミルフォード・サウンドのクルージングを終える、テアナウに戻っていく。来たときと同じ国道94号を走るので、帰路は各人が自由に走るフリー走行だ。
「峠のカソリ」はニュージーランド・アルプスの峠、ディバイドでV?ストロームを停めた。
「The Divide」は峠名というよりも単に「峠」。ニュージーランド南島の中央分水嶺の峠を意味している。似たような使い方の例としては、アメリカのロッキー山脈が上げられるかもしれない。ロッキー山脈の中央分水嶺の峠は「コンチネンタル・ディバイド」で総称されている。
 ニュージーランド・アルプスというのは「サザン・アルプス(南アルプス山脈)」のこと。南北に500キロほど連なる山脈で、平均高度は2100メートル。3000メートル峰が何峰もあり、3764メートルのクック山が最高峰になっている。
 サザン・アルプスを越える峠は限られ、主な峠としては北からいうと、国道7号のレイウイス峠、国道73号のアーサー峠、国道6号のハースト峠ぐらいしかない。
 ところで国道94号の峠、ディバイドは人気のトレッキングコース、「ルートバン・トラック」のテアナウ側の起点になっている。峠には詳しい案内図が出ている。全長32キロのコースで途中には4ヵ所の山小屋があり、一般的には2泊3日で歩くという。反対側の起点はルートバーン・シェルター。クイーンズタウンの町から73キロ、車で1時間30分ほどの距離だという。
 ディバイドにV?ストロームを停めている間に日本人グーループの登山者たちが到着し、峠の駐車場で待ち構えていたマイクロバスに乗り込んだ。いつかは歩いてみたい「ルートバーン・トラック」だ。
 ディバイドを下った谷間には一面にラベンダーが咲いていた。
 まさに「ハーブの谷」といったところで、国道を離れ、草原にV?ストロームを停めた。するとハーブの香りがどこからともなく漂ってくる。一瞬、夢でも見ているかのようなたまらない気分になる。天然防虫剤のハーブのおかげで草原では虫にやられることもなかった。
 こうしてミルフォード・サウンドから120キロを走り、まだ日の高いうちにテアナウの町に戻った。

「ルートバーン・トラック」の起点
「ルートバーン・トラック」の入口


「ルートバーン・トラック」の案内図
谷間一面にラベンダーの花が咲いている


ラベンダーの花
国道94号を快走!


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