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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本巡礼[179]

投稿日:2014年11月10日

浦島太郎伝説が残る

西国三十三ヵ所めぐり 2009年5月15日

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福島宿を出発

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上松駅前

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上松宿を見下ろす

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木曽川の名勝、寝覚の床

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臨川寺境内の弁天堂

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須原宿の須原駅

 福島宿からは木曽川沿いの宿場をめぐっていく。中山道は木曽川よりも一段高い、河岸段丘上を通っている。

 まずは上松宿へ。

 上松宿は昔も今も木材の集散地。町に入ると、木曽檜の香りがプーンと漂ってくる。木曽川沿いには貯木場や製材所、木工所が見られる。

 上松宿を過ぎたところが、木曽川の名勝、寝覚の床。海からはるかに遠いこの地に、浦島太郎伝説が残されている。

 木曽の浦島太郎伝説は次のようなものだ。

 竜宮城から帰った浦島太郎は自分の村に帰ってみると、両親はおろか、誰一人として知った人はいない。家もなくなっていた。そこで諸国放浪の旅に出、最後に住みついたのが木曽谷という訳だ。木曽川で釣りをしたり、村人たちに竜宮城での楽しかった話を聞かせるような毎日だったが、ある日、ふと竜宮城の乙姫にもらった玉手箱を開けてみると白い煙が立ち昇り、浦島太郎はいっぺんに白髪の老人になってしまったという。

 寝覚めの床の臨川寺の宝物館には、浦島太郎が使ったという釣竿が展示されている。境内の弁天堂には弁天像がまつられているが、それは玉手箱の中に残されていたものだという。

 上松宿からは須原宿、野尻宿、三留野宿の3宿を通っていく。

 須原宿には木曽檜の丸太をくり抜いた水舟がある。湧水が流れ込む水舟で、柄杓で飲むとキリッと冷たい。木曽路はどこも水が豊かだ。

 野尻宿には本陣跡や脇本陣跡の碑がある。

 三留野宿はJR南木曽駅の近くにある宿場。ちょっとわかりにくいが、JR中央本線の東側の高台に宿場がある。宿場の中央には本陣跡がある。このあたりまで来ると木曽川は川幅をぐっと広げ、川幅いっぱいに白っぽい石がゴロゴロしている。3宿をめぐったところで、JR中央本線の南木曽駅前にアドレスを止めた。

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須原宿 須原宿の水舟 野尻宿

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旧中山道から国道19号と木曽川を見下ろす 三留野宿の本陣跡 南木曽駅前に到着

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