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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本巡礼[290]

投稿日:2015年6月15日

安土城の壮大さを知る

西国三十三ヵ所めぐり 2009年5月26日

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安土山山麓の「信長の館」

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「信長の館」の安土城天主

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JR東海道本線の安土駅

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安土駅前の「城郭資料館」

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「城郭資料館」に展示されている安土城の模型

 安土山を下ると、山麓の「信長の館」(入館料500円)を見学。ここでは復元された安土城のきらびやかな天主を見ることができる。実物大の5階と6階で、1992年に開催されたスペイン・セビリア万博に出展されたものだという。内部には信長が狩野永徳らに描かせたという「金碧障壁画」が展示されている。

 次にJR東海道本線の安土駅前にある安土城の「城郭資料館」(入館料200円)に行く。ここには20分の1の安土城の模型が展示されている。地下1階、地上6階という高層建築の安土城の断面も見られる。目を引くのは「安土・南蛮図屏風」の陶板壁画だ。信長は安土に滞在していたイエズス会の宣教師、ヴァリニャーノ神父にこの屏風絵を贈った。ヴァリニャーノ神父と天正少年使節の4人はこの屏風絵を持ってローマ法王のグレゴリオ13世のもとに旅立ったという。

 こうして「信長の館」と「城郭資料館」で壮大な造りの安土城を見ていると、何とも残念な気持ちになる。安土城は完成してからわずか3年後の天正10年に主を失い、焼失してからというものは、長い年月、安土山の自然の中に埋もれていた。ここに初めて調査の手が入ったのは昭和15年のことでしかない。厚い堆積土を取り除くと、天主の礎石が見事に表れたという。いまだに安土城の発掘調査はつづいている。

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安土城の断面 安土城を上から見下ろす 「安土・南蛮図屏風」の陶板壁画

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