V-Strom1000で行く台湾[33]
投稿日:2015年10月15日
鉄道の旅
台北駅から台鉄(台湾鉄道)の列車に乗って港町の基隆まで行った。50分ほどの距離。東京から横浜に行くようなものだ。車内はほぼ満員。地下駅の松山駅でかなりの乗客が降り、つづく南港駅でもかなりの乗客が降り、車内はいっぺんに空いた。
汐科駅で地上に出ると車窓には緑の濃い風景が広がる。鉄路に沿って基隆への幹線道路が通っている。汐止駅の駅前には高層住宅。そのすぐ後ろまで山が迫っている。七堵駅はかなり大きな駅。次の八堵駅では線路が分かれる。そこから基隆までは単線だ。列車は基隆駅に到着。高雄と並ぶ台湾の二大港湾都市の基隆の町をプラプラ歩いた。
かつて名古屋から大阪、那覇、宮古、石垣と経由して、基隆から高雄まで行く有村産業の大型フェリーが就航していた。この有村のフェリーに乗るたびに、「バイクと一緒に基隆まで行きたい!」と熱望したものだ。本気になって計画を立てたこともあった。だが、実現しなかった。人のみなら問題なく基隆でも高雄でも行けたのだが、バイクを持ち込むのはほとんど不可能といっていいほど難しかった。基隆の町を歩いていると、そんな思い出が頭をよぎるのだった。
町歩きを終えて基隆駅に戻ると、彰化行きの列車に乗って台北へ。八堵駅、汐止駅ではどっと乗り込み、松山駅でかなりの人が降りた。台北駅ではゴソッと降りた。ぼくも降りた。「台北〜基隆」の往復という台鉄(台湾鉄道)でのほんのわずかな鉄道旅だったが、いつの日か台鉄で台湾を一周してみたい。台湾の新幹線(高鉄)にも乗ってみたい。