V-Strom1000で行く日本[52]
投稿日:2016年1月19日
せめてなりたやお殿様
鶴岡から酒田へ。その間では道の駅「庄内みかわ」に寄り道。スタンプ帳にスタンプを押すと「菜の花温泉田田」(入浴料430円)の湯に入り、湯から上がると「鴨でんでん汁」(420円)を食べた。
酒田に到着すると「酒田探訪」を開始。まずは最上川河口の日和山公園へ。公園内の修景池には江戸期、酒田に大きな繁栄をもたらした北前船が浮かんでいる。2分の1の大きさに造られた千石船の模型だ。案内板には次のように書かれている。
修景池を目の前にする日和山公園の駐車場には、高さ2メートルほどの「河村瑞賢庫跡」の記念碑が建っているが、上から見ると「米」をかたどっているのがわかる。ここは河村瑞賢の建てた米蔵跡。東西151メートル、南北96メートルもの敷地に1843本の杭を打ち込み、「御城米置場」を築いたという。修景池を見下ろす高台には河村瑞賢の像が建っている。そこには芭蕉像も建っている。
日和山公園にはそのほか、常夜灯や六角灯台も建っている。常夜灯は文化10年(1813年)の建立。廻船問屋の寄進により、灯台としての役目を担って日和山の高台に建てられた。六角灯台は明治28年(1895年)、最上川の左岸に建てられた日本でも最古級の洋式の木造六角灯台。昭和33年、この地に移築された。
V−ストローム1000を走らせての「酒田探訪」はつづく。
次に酒田港の繁栄を象徴するかのような山居倉庫(今でも現役で使われている)へ。その一角にある「庄内米歴史資料館」(入館料300円)を見学。展示されている稲作の歴史が興味深い。つづいて本間家旧本邸(入館料700円)へ。ここは武家屋敷と商家造りの両方から成る貴重な歴史遺産。表は武家屋敷で奥は商家造りになっている。酒田の本間家といえば「日本一の大地主」として知られ、「本間様には及びもせぬが、せめてなりたやお殿様」と歌にも詠まれたほどの栄華を誇った。戦後の農地解放では1750町歩(約1750ヘクタール)もあった農地のうち、本間家に残ったのはわずか4町歩(約4ヘクタール)でしかなかったという。