アドレス日本巡礼[354]
投稿日:2016年5月13日
東北との境で折り返す
「日光探訪」を終えると、JR日光線の終着駅、日光駅前を出発。日光街道の杉並木を走り、今市から大谷石の大谷へ。ここに「坂東三十三ヵ所」第19番の大谷観音(大谷寺)がある。仁王門をくぐると、巨大な奇岩をバックにして本堂が建っている。すごい光景。「坂東三十三ヵ所」の中でも一番の奇景といっていい。本尊の千手観音は大谷石でできた磨崖仏だ。この周辺では大谷石の石蔵や石塀をよく見かける。
大谷観音の参拝を終えると宇都宮へ。まずは下野の一宮の二荒山神社を参拝。日光の二荒山神社と宇都宮の二荒山神社の関係がいまいち、よくわからない。宇都宮といえば餃子。人気の餃子店「みんみん」で焼き餃子を食べた。6個で240円。ここには水餃子と揚餃子もある。
JR宇都宮駅前を出発。国道4号を北へ。関東と東北の境まで行く。那珂川の支流、黒川にかかる栃福橋が県境。峠が境ではないので、そのまま北上し、白河まで行く。白河の手前が峠。ゆるやかな名無しの峠だ。この峠が那珂川と阿武隈川を分けている。白河に到着すると趣のあるJR白河駅を見て、駅舎の裏手にある小峰城を歩いた。
白河からは国道289号→県道76号で白河関跡へ。ここは「奥の細道」ゆかりの地。芭蕉も立ち寄り、「心もとなき日数を重ねるままに、白河の関にかかりて旅心定まりぬ」といっている。白河関は「奥州三関」のひとつで、5世紀から11世紀頃にかけての東山道の関所。白河関跡前を通る県道76号も東山道ということになる。すぐ近くには「旗宿」の集落もある。
白河関跡から県道76号を南へ。栃木・福島県境の明神峠に到着。この古代東山道の峠が関東と東北を結ぶ最古の峠。関東側には玉津島神社がある。かつては奥州側には住吉神社があったという。峠には「従是北白川領(これより北は白河領)」と彫り刻まれた石塔が立っている。峠を下ると国道294号に合流。そこには道の駅「東山道伊王野」がある。
伊王野から国道294号で芦野へ。芦野から旧奥州街道の県道72号で大田原へ。那須野の中心地、大田原では大田原温泉「太陽の湯」(入浴料600円)に入り、湯から上がると夕食。「にぎわい花弁当」(1000円)を食べた。大田原からは旧奥州街道のナイトラン。佐久山宿、喜連川宿、氏家宿、阿久津宿、白沢宿と通り、宇都宮に戻ってきた。宇都宮駅前に到着したのは24時。駅前の「東横イン」に泊まった。