カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本巡礼[370]

投稿日:2016年6月13日

朝は秩父の峠越え

秩父三十四ヵ所めぐり 2009年6月19日

「ルートイン秩父」の朝食

「ルートイン秩父」の朝食

西武鉄道の終点、西武秩父駅

西武鉄道の終点、西武秩父駅

県道11号の定峰峠

県道11号の定峰峠

奥武蔵グリーンラインを行く

奥武蔵グリーンラインを行く

県道82号の曽根坂峠

県道82号の曽根坂峠

粥新田峠の到達

粥新田峠の到達

 6月19日7時、「ルートイン秩父」の朝食を食べ、7時30分に出発。「秩父三十四ヵ所」の札所めぐりを一時中断し、秩父の「峠越え」の第2弾目を開始する。

 西武秩父駅前から国道140号→国道299号→県道11号で定峰峠へ。定峰の集落を過ぎると峠道を一気に登り、秩父市と東秩父村との境の定峰峠(620m)に到達。ここが国道299号の正丸峠などと同様に、秩父盆地の東端になる。桜の名所で知られる定峰峠では、「峠の茶屋」の自販機のカンコーヒーを飲んでひと息入れた。

 定峰峠から県道11号を下っていけば「和紙作り」で知られる小川に至るが、ここでは山上道の奥武蔵グリーンラインが分岐している。奥武蔵の稜線上を走る奥武蔵グリーンラインで白石峠まで行ってみる。ここで折り返したが、そのまま行けば大野峠、刈場坂峠、飯盛峠、傘杉峠と通り、顔振峠に至る。山上道の奥武蔵グリーンラインなので、峠は登りつめたところではなく、下りきったところで、峠を通過するとまた登りになる。

 定峰峠に戻ると来た道を引き返し、県道11号で秩父盆地に下っていく。次に県道82号で秩父市と皆野町の境の曽根坂峠を越える。そして県道82号を右折して狭路の峠道を登り、皆野町と東秩父村の境の粥新田峠(540m)まで行った。峠に立つ木標には「粥仁田峠」と書かれている。粥新田峠を最後に西武秩父駅前に戻った。

 さー、札所めぐりだ。第19番の龍石寺へ。この寺は荒川右岸の巨大な岩盤の上に建っている。荒川をはさんで対岸にある第20番の岩之上堂も同じで、昔は渡し舟で往来したという。龍石寺の参拝を終えると、国道299号で荒川の対岸に渡り、岩之上堂へ。ここは江戸時代から今に続く旧家、内田家の個人所有。延宝年間(1673年〜1681年)に内田家先代の内田武左衛門が再建したという。本尊は聖観音。応仁の乱(1467年〜1469年)の頃には寺はすたれ、本尊のみが岩の上で風雨にさらされるような時代もあったという。今につづく札所というのは、どこもそのような苦難の歴史を乗り越えている。

粥新田峠の木標第19番龍石寺の本堂第20番岩之上堂の本堂

粥新田峠の木標 第19番龍石寺の本堂 第20番岩之上堂の本堂

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