アドレス日本巡礼[371]
投稿日:2016年6月14日
武甲山と秩父盆地を一望
第21番の観音寺、第22番の永福寺、第23番の音楽寺と、アドレスを走らせての「秩父三十四ヵ所」の札所めぐりはつづく。
第21番の観音寺では「秩父三十四ヵ所めぐり」の巡礼団のグループと出会った。観音寺の本尊は聖観音。みなさんは真言の「おん あろりきゃ そわか」を唱え、「梓弓 いる矢の堂に詣で来て 願ひし法に あたる嬉しさ」と御詠歌を歌う。
観音寺の案内板には次のように書かれている。
観音寺は火難に対して霊験があるところから「火伏観音」とも呼ばれ、多くの人たちの篤い信仰を集めている。
第22番の永福寺は、一般には「童子堂」と呼ばれている。「童子(どうし)堂」とも「童子(わらべ)堂」ともいわれる。子供にまつわる伝説がいくつもあるからだ。
その昔、讃岐で飢えた修行僧に食事を与えなかった金持ちの農家の主人が、その罰で子供を犬に変えられてしまった。罪を悔い、その犬を引きつれて四国、西国、坂東の各霊場を巡拝すると、ここ秩父の童子堂まで来たところ、息子が犬の姿から元の人間の姿に戻ったという。
茅葺の山門(仁王門)をくぐり、四注屋根三間四面の本堂を参拝。本尊は聖観音だ。
第23番の音楽寺の名前は現代的だが、寺の創建は古く、天長年間(824年〜834年)だという。慈覚大師が霊場を開くために巡行した際、武甲山と秩父盆地を一望できるこの地で聖観音を刻み、安置する場所を探し求めて山道を行くと、小男鹿(牡鹿)が道案内をしたという。本堂は三間四面二重垂木の吹き寄せで、本尊は聖観音。この札所は秩父でも屈指の景観地にある。