温泉めぐり日本一周[33日目]
投稿日:2017年7月29日
あまりの寒さでレンタカーを借りる
「駒ヶ根温泉ホテル」の朝湯&朝食のあと、9時、出発。ザーザー、音をたてて雨が降っている。冬の雨ほど辛いものはない…。気温は2度。雪にならないだけ、まだましだ。あまりの寒さ、冷たい雨に思考能力もなくなってくる。国道153号で飯田へ。スズキST250にしがみつくようにして走った。
50キロほど走って飯田に到着したときは、もうヘロヘロメロメロ状態。雨と寒さのダブルパンチでダウン寸前。
「もう、ダメだ…」
なんとも屈辱的だったが、レンタカーで飯田周辺の温泉をめぐることにした。目に入った「マツダレンタカー飯田店」に飛び込み、マツダ車を借りた。車での移動の何と楽なこと。ST250はレンタカー会社であずかってもらう。
飯田から国道153号を戻り、松川町に入る。第1湯目は信州まつかわ温泉の日帰り湯「清流苑」。中央道の松川ICの近くにある。大浴場と露天風呂。大浴場には「絹の湯」。白濁した湯で、サラサラ感がある。露天風呂には桶風呂もある。湯から上がると昼食。「田舎セット」を食べたが、「ざるそば」に「五平餅」がついている。
信州まつかわ温泉から天竜川を渡り、県道59号で山中に入っていく。小渋ダムの近くの小渋湖温泉に行ったが、まだ湯を沸かしていないということで入れなかった。
小渋湖温泉を後にすると、大鹿村に入る。小渋峡を通り、国道152号に出たところで第2湯目の鹿塩温泉へ。ここには3軒の温泉宿があるが、一番手前の「山景館」に行くと、玄関が閉まっていて入れなかった。次の「山塩館」では入浴できた。木枠の湯船。無色透明の湯で、じつに塩辛い。昔はこの湯を煮詰めて塩をとったというのがよくわかる湯。伊那山地と南アルプスにはさまれた大鹿村は山また山。信州でもこのあたりが一番、山深い。鹿塩温泉からは南アルプスの三伏峠を越えて大井川の上流へ、そこからさらに伝付峠を越えて山梨県の早川に通じていた。今は登山道のみですっかり忘れ去られたような峠だが、かつては信州と甲州を結ぶ南アルプス越えの重要な峠だった。
大鹿温泉「山景館」の湯から上がると、国道152号を北に走り、中央構造線の「北川露頭」を見に行く。中央構造線は日本最大の構造線(断層帯)。諏訪湖から九州の八代湾までつづいている。この構造線の北側は内帯、南側は外帯といわれ、地質の構造が異なっている。北川露頭の駐車場に立つ案内板には次のように、わかりやすく書かれている。
中央構造線を境に、でき方のちがう岩石が接しています。遠くはなれ深さもちがう場所にあった岩石が、ずれ動いて並びました。
断層で弱くなった岩盤を川が掘り下げて、まっすぐな谷が九州までつづいています。
北川露頭では駐車場のすぐ下、歩いて2、3分のところで、内帯と外帯が接している露頭を見られる。大鹿村にはもう1ヵ所、国道152号を南下し、地蔵峠に向かったところに安康露頭がある。「中央構造線の里」、大鹿村には「中央構造線博物館」もある。
大鹿村からは来た道を引き返し、松川町の国道153号に戻った。
第3湯目は、松川町の南の高森町にある信州たかもり温泉「御大の湯」。ここはちょっとわかりにくくて探しまわった。長野県内でも有数のラドン含有量を誇る放射能泉で、大浴場と露天風呂の湯につかった。2階の浴室の入口には元明治大学野球部の名監督、島岡吉郎氏の遺品が展示されている。島岡氏の愛称は「御大」。それで「御大の湯」になったのだという。
国道153号で飯田に戻ったところでレンタカーを返却し、ST250に乗って飯田周辺の温泉をめぐる。今日は一日降りつづき、夕方になっても、朝と同じようにザーザー音をたてて降っている。レンタカーで極楽気分を味わったあとなので、ST250に乗って同じ雨に降られながらも、気分的にはずいぶんと楽だ。
第4湯目は砂払温泉。ここは温泉宿も兼ねていて、マイクロバスで泊り客がどっとやってきた。内風呂と露天風呂に入り、次の第5湯目の久米川温泉へ。内風呂と露天風呂。湯にはぬめりがあり、ツルツルする。湯上りに飲んだ果汁100パーセントのグレープフルーツジュースは美味だった。
第6湯目は水簾洞温泉。大浴場と露天風呂。露天風呂の湯につかっていると、雨が一段と激しくなり、あわてて大浴場に逃げ込んだ。湯から上がると夕食。「カレーライス」と「五平餅」を食べた。
第7湯目は飯田の町中にある飯田城温泉「天空の城」の湯。ここもツルツル湯。湯につかりながら飯田の夜景を眺めた。湯から上がると、土砂降りの雨の中、国道153号を北上し、昨夜泊まった早太郎温泉「駒ヶ根温泉ホテル」へ。連泊だ。宿湯から上がると、レンタカーを使った屈辱感を振り払うかのように、カンビールをキューッと飲み干した。それにしても冬の雨は辛い…。
朝湯 | 早太郎温泉「駒ヶ根温泉ホテル」 |
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朝食 | 早太郎温泉「駒ヶ根温泉ホテル」 目玉焼き、納豆、ソーセージ、カマボコ、さつま揚げ、肉団子、サラダ、漬物 |
9時30分 | 早太郎温泉「駒ヶ根温泉ホテル」を出発 |
278湯目 | 信州まつかわ温泉「清流荘」(400円) |
昼食 | 信州まつかわ温泉「清流荘」 「田舎セット」(650円)ざるそばに五平餅がついている |
小渋湖温泉(入れず) | |
279湯目 | 鹿塩温泉「山景館」(600円) |
280湯目 | 信州たかもり温泉「御大の館」(500円) |
281湯目 | 砂払温泉「砂払温泉」(650円)土日祝日料金 |
282湯目 | 久米川温泉「久米川温泉」(800円) |
283湯目 | 水簾洞温泉「水簾洞温泉」(500円) |
夕食 | 水簾洞温泉「水簾洞温泉」 「カレーライス」(600円)、「五平餅」(250円) |
284湯目 | 飯田城温泉「天空の城」(800円) |
21時40分 | 早太郎温泉「駒ヶ根温泉ホテル」(1泊朝食5300円) |
本日の走行距離数 198キロ | |
本日の温泉入浴数 7湯 |
早太郎温泉「駒ヶ根温泉ホテル」の朝食 | 早太郎温泉「駒ヶ根温泉ホテル」を出発 | 「雨なんかに負けるものか」と走り出したのだが… |
信州まつかわ温泉「清流荘」 | 信州まつかわ温泉「清流荘」の「田舎セット」 | 信州まつかわ温泉「清流荘」の「田舎セット」の「五平餅」 |
小渋湖温泉 | 雨の大鹿村を行く | 鹿塩温泉「山景館」 |
鹿塩温泉「山景館」の湯 | 中央構造線・北川露頭の案内板 | 信州たかもり温泉「御大の館」 |
砂払温泉 | 久米川温泉 | 水簾洞温泉で夕食にする |
水簾洞温泉の「五平餅」 |