温泉めぐり日本一周[105日目]
投稿日:2018年5月22日
第1湯目は何とも遠い…
太地温泉の国民宿舎「白鯨」の朝湯に入る。湯から上がると、ご飯、味噌汁、塩ジャケ、玉子焼き、サラダ、佃煮、煮物、漬物といった朝食を食べ、8時30分に出発する。
南紀の海岸線では鎖状に点々と温泉がつづくので、
「さー、今日は入るぞ!」
と意気込んでスズキSKYWAVE400を走らせる。
国道42号を行く。南紀の海を眺めながらの快適走行だ。
まず最初は佐部温泉の国民宿舎「あらふね」で入浴を頼む。すると16時からとのことで入れなかった。
次に月野瀬温泉の「ぼたん荘」で入浴を頼むと11時からなので諦めた。
南紀のシンボル、橋杭岩のすぐそばにある弘法温泉「弘法湯」に行くと13時30分から。
本州最南の串本温泉では日帰り湯「サンゴの湯」に行ったが11時から。そこで高台上の「串本ロイヤルホテル」で聞いてみた。すると14時から。もう一軒の「ヒルトップホテル和田金」は入浴のみは不可。結局、串本温泉も諦めた。
串本を過ぎたところで国道42号をいったん離れ、国道371号に入っていく。峠を越えると、古座川沿いの道。古座川峡の渓谷美を眺めながら走る。その中に巨大な古座川の一枚岩がある。「日本のエアーズロック」だ。なつかしい。
1993年の夏、エアーズロックを目指して、オーストラリアの荒野をバイクで走った。その年の秋、一緒に走った「豪州軍団」の仲間たちはこの古座川の一枚岩の下に日本各地から集合した。ひと晩中、飲んで騒いで…。翌日は「日本のエアーズロック」に裏側から登り、そのあとは近くの美女湯温泉に入った。「本州西部編」の宝塚温泉で出会った吉松さんはそのときのメンバーだ。
古座川の一枚岩をしばらく眺めたあと、古座川沿いに走り、対岸に渡り、美女湯温泉まで行く。すると今日は入浴日(火、木、土、日の週4日)だったが、入浴は14時から…。ということで、このなつかしの美女湯温泉も諦めた。
国道42号に戻り、すさみ温泉へ。海岸の国民宿舎「枯木灘すさみ」で聞いてみると16時から。町中の公衆温泉浴場「いのぶた温泉」も16時から。高台上の「ホテルシーパレス」は15時からということで、すさみ温泉も諦めた。第1湯目は何とも遠い…。
やっと入れた第1湯目は日置川温泉だ。日置川の河口に近い地中海風「リヴァージュ・スパひきかわ」の「渚の湯」に入れた。時間はすでに12時近い。大浴場の湯につかりながら目の前に広がる南紀の海を眺めた。温めの「源泉湯」や露天風呂にも入った。「いやー、いいねえ!」を連発。第1湯目が遠かっただけに、温泉のありがたさが倍増。それと同時に救われたような、ホッとした気分をも味わった。
第2湯目は日置川をさかのぼったところにあるえびね温泉。日置川温泉が「海の温泉」だとすると、えびね温泉は「山の温泉」。泉質の良さには定評があり、源泉をくみに来る人たちが次々にやってくる。日置川の河畔にある日帰り湯「えびね温泉」に入る。13角形の石の湯船が浴室の中央にある。源泉掛け流しの湯につかりながら、日置川の清流を眺めた。湯から上がると、食堂で昼食。「きつねうどん」を食べた。ここでは大阪からやってきた「温泉大好き」の2組の夫婦と話した。いつも一緒に温泉旅をしているという。「和歌山の市内で泊まるなら花山温泉がいいよ」と教えてくれた。このような温泉情報はありがたい。
えびね温泉を出るころには雨になった。国道42号に戻るころには本降りになる。そのおかげで花粉症の猛烈な目のかゆみはおさまり、猛烈なくしゃみの連発も止まった。鼻みず、鼻づまりもずいぶんと楽になった。まさに恵みの雨だ。
第3湯目は椿温泉。国道42号沿いの温泉旅館「しらさぎ」の湯に入る。4階の展望大浴場。湯につかりながら椿温泉と南紀の海を見渡した。ここも源泉掛け流し。泉質の良さもあって湯治客も多くやってくる。ここでは定年退職をした人と「湯の中談義」。こうして温泉めぐりをするのが一番の楽しみだという。
「定年退職さん」は「青春18きっぷ」で温泉をめぐっていた。大阪の天王寺から鈍行を乗り継ぎ、6時間かけて椿温泉にやって来た。ここの湯に入ったあとはまた6時間かけて天王寺駅まで戻るという。次は松山の道後温泉に行くそうで、同じように「青春18きっぷ」での日帰り温泉旅になるという。
第4湯目は白浜温泉。名物露天風呂の「崎の湯」に入る。目の前に広がる海を眺めながら湯につかる気分はたまらない。ここではバイク大好きな若者との「湯の中談義」。「この崎の湯が関西では一番いいですよ」という。今日はバイクではなく車でやってきたとのことだが、ネイキッドのスポーツタイプ、ハーレー、スクーターの3台を持っていて、車とは別のバイク専用ガレージに入れているという。「お互いにこれからも、気をつけて乗りましょう」といって別れたが、気分のいい、陽気な若者だった。
第5湯目は口熊野温泉の日帰り湯「弁慶のさと湯」。田辺の国道42号のバイパスの近くにあるのだが、なかなか見つけられず、30分以上もウロウロしてしまった。大浴場と露天風呂。天然温泉の浴槽は赤茶けた湯だ。
第6湯目はみなべ温泉の国民宿舎「紀州路みなべ」の湯。高台の宿で、浴室からは海を見下ろす。大浴場の内風呂のみ。けっこう混みあっていた。
第7湯目は山中の鶴の湯温泉の一軒宿「鶴の湯温泉」。内風呂と露天風呂は場所が分かれている。こういうところは2度、脱いだり着たりを繰り返さなくてはならない。ここの湯はすごくいい。にごり湯で、濃い草色をしている。湯が体にしみ込んでいくような感じがした。
みなべICで阪和道に入り、広川ICで降りて第8湯目の湯浅温泉へ。国民宿舎「湯浅城」は天守閣の温泉宿。湯浅城の城主になったような気分で湯につかる。入浴料は300円。これだけの温泉施設で300円とは安い。
湯浅からは国道42号で和歌山に向かっていく。
第9湯目は有田川温泉の日帰り湯「光の湯」。湯から上がると夕食の「ウナギ丼」を食べたが、その前にいつものように写真を撮った。すると店の人なのだろう、すぐさま飛んできて「写真は撮ってはいけない」と、かなりきつい口調でいわれた。そうか、この「ウナギ丼」は企業秘密なのか…。
第10湯目の黒潮温泉の日帰り湯「黒潮温泉」に入り、和歌山へ。大阪の2組の夫婦が教えてくれた花山温泉に行くと、残念ながら「本日休業」。そこで南海の和歌山市駅に近いビジネスホテル「ビジネスイン南海」に泊まった。宿到着は22時45分。窮屈な部屋湯に入り、湯から上がると、カンビールで乾杯。午前中は1湯にも入れなかったのに、よくぞ10湯を達成したものだ。
朝湯 | 太地温泉の国民宿舎「白鯨」 |
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朝食 | 太地温泉の国民宿舎「白鯨」 ご飯、味噌汁、塩ジャケ、玉子焼き、サラダ、佃煮、煮物、漬物 |
8時30分 | 太地温泉の国民宿舎「白鯨」を出発 |
佐部温泉 入れず | |
月野瀬温泉 入れず | |
弘法温泉 入れず | |
串本温泉 入れず | |
美女湯温泉 入れず | |
すさみ温泉 入れず | |
957湯目 | 日置川温泉「リヴァージュ・スパひきかわ」(500円) |
958湯目 | えびね温泉「えびね温泉」(500円) |
昼食 | えびね温泉「えびね温泉」 「きつねうどん」(500円) |
959湯目 | 椿温泉「しらさぎ」(600円) |
960湯目 | 白浜温泉「崎の湯」(300円) |
961湯目 | 口熊野温泉「弁慶のさと湯」(700円) |
962湯目 | みなべ温泉「紀州路みなべ」(500円) |
963湯目 | つるの湯温泉「つるの湯温泉」(500円) |
964湯目 | 湯浅温泉「湯浅城」(300円) |
965湯目 | 有田川温泉「光の湯」(700円) |
夕食 | 有田川温泉「光の湯」 「うなぎ丼」(1000円) |
966湯目 | 紀州黒潮温泉「紀州黒潮温泉」(800円) |
22時45分 | 和歌山「ビジネスイン南海」(1泊朝食 6200円) |
本日の走行距離数 303キロ | |
本日の温泉入浴数 10湯 |
太地温泉の国民宿舎「白鯨」から見る早朝の海 | 「白鯨」の朝湯に入る | 「白鯨」の朝食を食べる |
「白鯨」を出発 | 南紀のシンボルの橋杭岩 | 「日本のエアーズロック」といわれる古座川の一枚岩 |
古座川沿いの美女湯温泉 | すさみ温泉の国民宿舎「枯木灘すさみ」 | 日置川温泉「リヴァージュ・スパひきかわ」 |
「リヴァージュ・スパひきかわ」から見る南紀の海 | えびね温泉「えびね温泉」 | 「えびね温泉」の受付 |
「えびね温泉」の「きつねうどん」 | 白浜温泉「崎の湯」 | 「崎の湯」の露天風呂 |
「崎の湯」から見る太平洋 | 白浜温泉「牟婁の湯」 | 口熊野温泉「弁慶のさと湯」 |
みなべ温泉「紀州路みなべ」 | つるの湯温泉「つるの湯温泉」 | 有田川温泉「光の湯」 |
「光の湯」の「うなぎ丼」 | 紀州黒潮温泉「紀州黒潮温泉」 |