カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[117日目]

投稿日:2018年6月25日

「伊予三湯」はどこもいい!

四国編 18日目(2007年3月27日)

 清正乃湯温泉「清正乃湯」は素泊まりのみ。ということでいつものパターン「朝湯→朝食」抜きで、8時に出発。近くの「ファミリーマート」で朝食。「明太子」と「焼きたらこ」のおにぎりを食べた。

 第1湯目は鈍川温泉。山間の温泉地で、何軒かの温泉宿がある。奈良時代に発見されたという歴史の古い温泉。江戸時代は今治藩主の湯治場だった。ここでは「鈍川温泉ホテル」の湯に入る。大浴場と露天風呂。浴室内にはほかに入浴客はいない。貸切湯状態。どっぷり湯船に身をひたし、目の前を流れる渓流を眺めた。やわらかな湯の感触。なめらかな肌ざわり。鈍川温泉は「美人の湯」で知られている。

「山の湯」の鈍川温泉の次は「海の湯」の湯ノ浦温泉。第2湯目の湯ノ浦温泉では、高台の公共の宿「湯ノ浦ハイツ」の湯に入った。「絶景湯」だ。大浴場からは瀬戸内海に浮かぶ島々を眺める。残念なのは天気。小雨模様で海と空の境は霞んでいた。

 第3湯目はひうちなだ温泉「休暇村瀬戸内東予」。ここも海の見える温泉。大浴場と小さめな露天風呂からの眺めは抜群。湯につかりながら波ひとつない瀬戸内海と長く延びる海岸線を一望した。

 第4湯目は本谷温泉。国道196号から数キロ、山中に入ったところにある。本降りになった雨をついて、スズキSKYWAVE400を走らせた。山間の本谷温泉では一軒宿「本谷温泉館」の湯に入った。本館と新館の湯、両方に入れる。本谷温泉は昨夜入った権現温泉、今朝入った鈍川温泉と並ぶ「伊予三湯」。昔からこの地方の名湯として知られている。これらの3湯はすべてアルカリ性の温泉。やわらかな湯の感触が似ている。3湯とも肌がツルツルする「美人湯」。これら「伊予三湯」はどこもいい!

 第5湯目は椿温泉。小松の山裾にある。「椿交流館」内の温泉施設「椿温泉こまつ」の湯に入った。松山道の石鎚山SAを真下に見下ろす。その向こうには小松の町並み。海岸線は雨で煙って見えない。ここはハイウェイオアシスの温泉だ。大浴場と露天風呂。茶色がかった湯の色。湯から上がると昼食。レストランで「ゆばうどん」を食べた。

 小松からは国道11号を行く。

 第6湯目は国道11号沿いの石鎚温泉。石鎚山神社の赤い大鳥居近くの石鎚温泉に着くと、宿前の駐車場にスカイウェイブを停めた。するとすぐに車が1台、停まり、降りてきた人に「カソリさんですよね」といわれた。松山からの仕事の帰りだという神野さん。「毎日、ブログを見てます。もうそろそろこのあたりかなと思ってましたよ」。それにしてもよくぞぼくだとわかったものだ。神野さんは『日本一周バイク旅4万キロ』(昭文社)の本を手にしている。それに「生涯旅人!」のサインをした。

 神野さんとの出会いのおかげで、石鎚温泉の温泉旅館「石鎚温泉」の湯にはホカホカ気分で入れた。大浴場は「おもしろ温泉」で、大きな湯船の奥は洞窟風呂になっている。

 このあと、「300日3000湯」のサイトに、神野さんは次のような書き込みをしてくれた。「賀曽利さんが四国に来ている…是非、会いたい! 運よくお会いできて良かったです。実はお会いできた後、仕事のトラブルが頻発してしまったのですが、賀曽利さんのエネルギーを分けてもらったおかげで無事に乗り切りました! まだまだ旅は続きますが、どうぞ無事故無違反で完遂できるよう、四国よりエールを送ります」

 第7湯目は湯之谷温泉。国道11号から山側にわずかに入ったところにある。一軒宿「湯之谷温泉」の湯に入る。内風呂のみ。浴室の中央にはひょうたん型の湯船。ここは源泉掛け流しの湯だ。

 第8湯目は武丈の湯温泉。国道11号沿いの日帰り湯「武丈の湯」に入る。設備の整った温泉施設。大浴場の湯は毎日、鈍川温泉から運んでくるという。露天風呂の湯は寒風山の水を沸したもの。

 第9湯目は西条温泉の日帰り湯「ひうちの湯」。ここは深さ1000メートルの大深度温泉。大浴場の無色透明の湯と露天風呂の茶色い湯に入った。

 愛媛県内の最後は新居浜の温泉。

 第10湯目は別子銅山で知られる別子温泉。「マイントピア別子」の4階にある「ヘルシーランド別子」の湯に入る。大浴場と露天風呂。大浴場の大風呂は歩行浴の浴槽と一体になった大きなもの。露天風呂は岩風呂で湯が流れ落ちてくる。

 第11湯目は新居浜の町中にある新居浜温泉の日帰り湯「パナス」。ここも大浴場と露天風呂。露天風呂には円形の湯船と大樽風呂がある。湯から上がると夕食の「ねぎとろ丼」を食べた。

 今晩の宿は徳島県のふいご温泉だ。新居浜ICで松山道に入り、川之江JCTで徳島道に入っていく。雨が小雨程度になっているのがありがたい。愛媛・徳島県境の境目峠は長いトンネルで抜けていく。高速性能抜群のスカイウェイブ400なので、脇町ICまで一気に突っ走り、国道193号に出た。

 ふいご温泉に到着したのは20時50分。第12湯目、温泉旅館&日帰り湯「ふいご温泉」の宿湯に入った。日帰り湯は22時までなので、この時間でもまだかなりの人たちが湯に入っていた。

本日のデータ 料金等は当時のものです
8時 清正乃湯温泉「清正乃湯」を出発
朝食 コンビニのおにぎり
1082湯目 鈍川温泉「鈍川温泉ホテル」(400円)
1083湯目 湯ノ浦温泉「湯ノ浦ハイツ」(500円)
1084湯目 ひうちなだ温泉「休暇村瀬戸内東予」(500円)
1085湯目 本谷温泉「本谷温泉館」(300円)
1086湯目 椿温泉「椿温泉こまつ」(400円)
昼食 椿温泉「椿温泉こまつ」 「ゆばうどん」(500円)
1087湯目 石鎚温泉「石鎚温泉」(450円)
「神野さん」との出会い
1088湯目 湯之谷温泉「湯之谷温泉」(330円)
1089湯目 武丈の湯温泉「武丈の湯」(400円)
1090湯目 西条温泉「ひうちの湯」(600円)
1091湯目 別子温泉「マイントピア別子」(800円)
1092湯目 新居浜温泉「パナス」(550円)
夕食 新居浜温泉「パナス」 「ねぎとろ丼」(500円)
徳島県に入る
20時50分 ふいご温泉「ふいご温泉」(1泊朝食4665円)
1093湯目 ふいご温泉「ふいご温泉」
本日の走行距離数 222キロ
本日の温泉入浴数 12湯

清正乃湯温泉「清正乃湯」を出発朝食はコンビニのおにぎり鈍川温泉「鈍川温泉ホテル」

清正乃湯温泉「清正乃湯」を出発 朝食はコンビニのおにぎり 鈍川温泉「鈍川温泉ホテル」

「鈍川温泉ホテル」の露天風呂「鈍川温泉ホテル」の露天風呂に入る湯ノ浦温泉「湯ノ浦ハイツ」の湯

「鈍川温泉ホテル」の露天風呂 「鈍川温泉ホテル」の露天風呂に入る 湯ノ浦温泉「湯ノ浦ハイツ」の湯

ひうちなだ温泉「休暇村瀬戸内東予」本谷温泉「本谷温泉館」椿温泉「椿温泉こまつ」

ひうちなだ温泉「休暇村瀬戸内東予」 本谷温泉「本谷温泉館」 椿温泉「椿温泉こまつ」

「椿温泉こまつ」からの眺め「椿温泉こまつ」の「ゆばうどん」「神野さん」との出会い

「椿温泉こまつ」からの眺め 「椿温泉こまつ」の「ゆばうどん」 「神野さん」との出会い

湯之谷温泉「湯之谷温泉」西条温泉「ひうちの湯」別子温泉「マイントピア別子」

湯之谷温泉「湯之谷温泉」 西条温泉「ひうちの湯」 別子温泉「マイントピア別子」

新居浜温泉「パナス」「パナス」の「ねぎとろ丼」ふいご温泉「ふいご温泉」に到着

新居浜温泉「パナス」 「パナス」の「ねぎとろ丼」 ふいご温泉「ふいご温泉」に到着

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