カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[125日目]

投稿日:2018年7月24日

魔の水曜日

四国編 26日目(2007年4月4日)

 ゆの里温泉「ゆの里」の朝湯に入り、ご飯、味噌汁、半熟卵、胡麻豆腐、タラコ、コンニャク、漬物の朝食を食べ、9時に出発。

 湯の里温泉を出ようとすると、地元のライダーの「奥さん」がヤマハのフェザーfz−6に乗って来てくれた。「魚肉ソーセージ」と「リポビタンD」の差し入れ。『中年ライダーのすすめ』(平凡新書)と色紙に「生涯旅人!」のサインをすると、しばらく立ち話をした。そんな「奥さん」には、天辻峠を越えた一昨日の春霞が中国大陸からの黄砂だったことを知らされた。「あれほどの黄砂は初めて見ましたよ」と驚いていた。

「奥さん」と別れると、吉野川沿いの温泉めぐりを開始。まずは一昨日入れなかった大淀温泉と下市温泉に行く。すると大淀温泉は水曜日が定休日で入れず。ということで下市温泉の日帰り湯「明水館」が第1湯目になった。

 第2湯目は日本一の桜の名所、吉野の吉野温泉。古風さの残る温泉旅館「吉野温泉元湯」の湯に入った。石造りの小さめな湯船。赤茶けた湯には若干の甘味があった。

 吉野温泉からは吉野川沿いの国道169号を行く。だが津風呂湖温泉と湯盛温泉は定休日。もうこうなると「魔の水曜日」だ。

 第3湯目は入之波温泉。国道169号で伯母峰峠近くまで行き、国道から3キロほど山中に入ったところにある。「五色湯」に入ったが、大浴場と露天風呂はともに木の湯船。湯から上がると、「奥さん」差し入れの「魚肉ソーセージ」を食べ、それを昼食にした。

 伯母峰峠の「峠返し」で国道169号を戻り、東吉野村の温泉をめぐる。

 第4湯目はやはた温泉の日帰り湯「やはた温泉」。石造りの湯船。ほぼ無色透明の湯につかりながら渓流を見下ろす。ここも「花見の湯」で満開の桜を眺めた。とはいっても冬に逆戻りしたかのような寒さ。

「やはた温泉」の湯から上がる頃には天気は一気に崩れる。何と4月に入ったというのに、桜が満開だというのに、雪がチラチラ舞っている。その雪も東吉野村役場近くまで下るとやんだ。

 東吉野村役場近くの県道16号沿いには「ニホンオオカミの像」が建っている。明治38年(1905年)に、この地で捕獲されたニホンオオカミの像。それが日本で捕獲された最後のニホンオオカミになったという。

 国道166号に出ると、奈良・三重県境の高見峠に向かっていく。国道沿いの東吉野温泉「高見山の湯みのや」は定休日。またしても「魔の水曜日」。そこから4キロほど入ったたかすみ温泉の日帰り湯「たかすみの里」が第5湯目になった。総槙造りの湯船。浴室もふんだんに木を使っている。「木の国」、吉野ならではの温泉。露天風呂は岩風呂だ。

 国道166号の高見峠を越える。峠を貫く高見トンネルを抜け、三重県に入ると、かなりの勢いで雪が舞っている。まわりの山々はうっすらと雪化粧をしている。国道の路面に雪は積もっていなかったが、峠周辺の民家の屋根には薄っすらと積もっている。だが、その雪も峠を下ると止んだ。

 三重県第3弾目の温泉めぐりの開始。

 第6湯目は奥香肌温泉。国道から3、4キロほど山中に入った「香肌の湯」に入る。大浴場と露天風呂はミカン色がかった赤茶けた湯。体がすごくあたたまる。国道166号を下った道の駅「飯高駅」にある日帰り湯「いいたかの湯」はまたしても「本日休業」…。

 第7湯目は国道166号から国道422号→県道31号で行く奥伊勢宮川温泉「奥伊勢フォレストピア」。大浴場と露天風呂。若干、白濁した湯。奥伊勢宮川温泉から国道42号に出たが、国道沿いの阿曽温泉はまたしても「本日休業」。うんざりするほど、「魔の水曜日」に泣かされる。

 大宮大台ICで高速に入り、紀勢道→伊勢道で伊勢に向かったが、その途中の玉城IC近くの玉城弘法温泉も「本日休業」。奈良県側だけでなく、三重県側でも「魔の水曜日」に泣かされるのだった。

 伊勢から志摩半島に入っていく。最後は志摩の温泉めぐり。

 第8湯目は鳥羽小浜温泉の温泉旅館「浜離宮」。大浴場と露天風呂。大浴場はツルツル湯。露天風呂の湯は若干の白濁湯。

 第9湯目は志摩スペイン村温泉の「ひまわりの湯」。大浴場と露天風呂。春休みということもあって家族連れが多かった。

 志摩スペイン村温泉の「ひまわりの湯」を出発したのは21時45分。ここから一気に静岡まで行く。伊勢道→東名阪→伊勢湾岸道→東名と高速道の一気走り。東名阪の御在所SAで「中華定食」を食べた。

「寒いよ〜」、「眠いよ〜」で、必死になってスカイウェイブを走らせる、というよりもしがみついている。

 東名の静岡IC到着は3時50分。静岡市内の天神温泉「天神の湯」に到着したのは4時。673キロを走っての到着だ。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 ゆの里温泉「ゆの里」
朝食 ゆの里温泉「ゆの里」 ご飯、味噌汁、半熟卵、胡麻豆腐、タラコ、コンニャク、漬物
9時 ゆの里温泉「ゆの里」を出発
「奥さん」との出会い
奈良県に入る
1165湯目 下市温泉「明水館」(500円)
大淀温泉 定休日で入れず
1166湯目 吉野温泉「吉野温泉元湯」(700円)
津風呂湖温泉 定休日で入れず
湯盛温泉 定休日で入れず
1167湯目 入之波温泉「五色湯」(700円)
昼食 「魚肉ソーセージ」
1168湯目 やはた温泉「やはた温泉」(500円)
東吉野温泉 定休日で入れず
1169湯目 たかすみ温泉「たかすみ温泉」(500円)
高見峠 峠越え
三重県に入る
1170湯目 奥香肌峡温泉「香肌の湯」(700円)
1171湯目 奥伊勢宮川温泉「奥伊勢フォレストピア」(600円)
阿曽温泉 定休日で入れず
玉城温泉 定休日で入れず
1172湯目 鳥羽小浜温泉「浜離宮」(1000円)
1173湯目 志摩スペイン村温泉「ひまわりの湯」(1000円)
夕食 東名阪・御在所SA 「中華定食」(800円)
愛知県に入る
静岡県に入る
4時 天神温泉「天神の湯」(3500円)※仮眠
本日の走行距離数 673キロ
本日の温泉入浴数 9湯

ゆの里温泉「ゆの里」の朝食「ゆの里」での「奥さん」との出会い下市温泉「明水館」

ゆの里温泉「ゆの里」の朝食 「ゆの里」での「奥さん」との出会い 下市温泉「明水館」

吉野温泉「吉野温泉元湯」「吉野温泉元湯」の湯に入る入之波温泉「五色湯」

吉野温泉「吉野温泉元湯」 「吉野温泉元湯」の湯に入る 入之波温泉「五色湯」

入之波温泉「五色湯」「奥さん」の差し入れをいただく東吉野村のニホンオオカミ像

入之波温泉「五色湯」 「奥さん」の差し入れをいただく 東吉野村のニホンオオカミ像

たかすみ温泉「たかすみ温泉」国道166号の高見峠奥香肌峡温泉「香肌の湯」

たかすみ温泉「たかすみ温泉」 国道166号の高見峠 奥香肌峡温泉「香肌の湯」

奥香肌峡温泉「香肌の湯」道の駅「飯高駅」の日帰り湯「いいたかの湯」は「本日休業」…鳥羽小浜温泉「浜離宮」

奥香肌峡温泉「香肌の湯」 道の駅「飯高駅」の日帰り湯「いいたかの湯」は「本日休業」… 鳥羽小浜温泉「浜離宮」

「浜離宮」の湯志摩スペイン村温泉「ひまわりの湯」東名阪・御在所SAの「中華定食」

「浜離宮」の湯 志摩スペイン村温泉「ひまわりの湯」 東名阪・御在所SAの「中華定食」

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