カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[144日目]

投稿日:2018年9月20日

雨の島原半島を一周

九州編 15日目(2007年5月4日)

 諫早のビジネスホテル「諫早第一ホテル」のご飯、味噌汁、焼魚、生卵、海苔、ほうれん草のおひたし、漬物の朝食を食べ、9時30分に出発。

 降りしきる雨の中、国道57号を南下し、島原半島に入っていく。

 第1湯目は小浜温泉の共同浴場「浜の湯」。「あつめの湯」と「ぬるめの湯」、2つの湯船があるが、「ぬるめの湯」でちょうどいい湯加減。「あつめの湯」は「アチチチチ」と声が出てしまうほど。

 小浜温泉で島原半島の海岸を離れ、国道57号で雲仙に向かっていく。雨はいよいよ激しさを増す。

 第2湯目は雲仙温泉「雲仙よか湯」。プーンと鼻をつく硫黄のにおい。にごり湯でかなり強い金属質の味がする。内風呂と露天風呂。浴室には「温泉の湯気を吸おう!」の貼紙。この湯気の「吸引効果」はきわめて大きいとのことで、慢性の気管支炎などにはとくに良く効くという。雲仙岳の山々に囲まれた雲仙温泉は標高700メートルの高原の温泉。古湯、新湯、雲仙地獄、小地獄に分かれているが、それらを合わせて「雲仙温泉」にした。

 雲仙温泉から小浜温泉に戻ると、国道251号で島原半島の海岸線を南下する。

 第3湯目は島原半島最南端の瀬詰崎の入口にある口之津温泉。「保養センターくちのつ」の湯に入る。大浴場と露天風呂。ここは白浜海水浴場を目の前にする温泉。松林越しに島原半島南端の海を見る。湯から上がると食堂で昼食。「具雑煮定食」を食べた。島原地方の郷土料理の「具雑煮」はその名の通り、野菜類や鶏肉、かまぼこ、ちくわなど具のどっさり入った雑煮だ。定食にはそれに刺身と切干し大根がついていた。

「島原半島一周」ルートの国道251号を行く。対岸の天草へのフェリーが出る口之津港を過ぎると、今度は島原半島の東海岸を北上していく。

 第4湯目は原城温泉「真砂」の湯。目の前の島原の海を見ながら、大浴場の湯につかる。左手には島原半島の海岸線、右手には天草の島々が見える。天草はひとつづきになって見えている。

 第5湯目は須川温泉「須川観光ホテル」の湯。源泉は40度。アルカリ泉の温泉だ。

 第6湯目は布津温泉「湯楽里」の湯。大浴場からは島原の海を見下ろす。左手の雲仙の山々は厚い雲の中だった。

 第7湯目は島原温泉「島原観光ホテル小涌園」の湯。大浴場と海辺の露天風呂。サイダー泉の小さな湯船もある。湯から上がると、島原駅前の「姫松屋」で島原名物の「かんざらし」を食べた。上品な甘味が口の中に残る。

 第8湯目は有明温泉「美人の湯」。アルカリ性の美人湯で、湯は有色透明。

 第9湯目は有玉温泉「マルマサ」の湯。大浴場の内風呂のみ。ここも若干の色つき湯。島原鉄道有明駅の駅前温泉だ。

 第10湯目はみずほ温泉の日帰り湯「千年の湯」。18時時以降は割引料金になるので、大浴場と露天風呂はともに混みあっていた。脱衣所も大混雑。湯から上がると休憩室(ここはすいていた)で「宿探し」。諫早から国道207号で佐賀県に入るつもりにしていたので、佐賀県内の温泉宿に電話したが、前日とまったく同じ状況で、どこも「満員。またしても「連休」の厚い壁に泣く…。

「千年の湯」から出ると、玄関前の温泉建設の碑を見た。施工年度は平成10年度から平成12年度。総事業費は4億6437万円。そこには、瑞穂町長から町議会長、町議会議員らの名前が彫り刻まれている。町の温泉にかけた情熱が伝わってくるような気もするが、そんな瑞穂町も今では雲仙市になっている。

 バサバサ激しく降る雨をついてバンディットを走らせ諫早へ。その途中、国道沿いの食堂で夕食。「ちゃんぽん」を食べた。具だくさん。一番上にポトンと生卵を落とす。家庭風味の「ちゃんぽん」だった。

 諫早到着は21時30分。ビジネスホテル「諫早第一ホテル」に連泊だ。「諫早→諫早」の「島原半島一周」は最後まで雨だった…。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝食 諫早のビジネスホテル「諫早第一ホテル」 ご飯、味噌汁、焼魚、生卵、海苔、ほうれん草のおひたし、漬物
9時30分 諫早のビジネスホテル「諫早第一ホテル」を出発
1352湯目 小浜温泉「浜の湯」(150円)
1353湯目 雲仙温泉「雲仙よか湯」(400円)
1354湯目 口之津温泉「保養センターくちのつ」(500円)
昼食 口之津温泉「保養センターくちのつ」 具雑煮定食(1300円)
1355湯目 原城温泉「真砂」(500円)
1356湯目 須川温泉「須川観光ホテル」(200円)
1357湯目 布津温泉「湯楽里」(500円)
1358湯目 島原温泉「島原観光ホテル小涌園」(840円)
1359湯目 有明温泉「美人の湯」(500円)
1360湯目 有玉温泉「マルマサ」(500円)
1361湯目 みずほ温泉「千年の湯」(300円)
夕食 国道251号沿いの食堂 チャンポン(550円)
21時30分 諫早 「諫早第一ホテル」(1泊朝食4200円)
本日の走行距離数 174キロ
本日の温泉入浴数 10湯

諫早のビジネスホテル「諫早第一ホテル」の朝食小浜温泉「浜の湯」雨の雲仙へ

諫早のビジネスホテル「諫早第一ホテル」の朝食 小浜温泉「浜の湯」 雨の雲仙へ

雲仙温泉「雲仙よか湯」口之津温泉「保養センターくちのつ」「保養センターくちのつ」の「具雑煮定食」

雲仙温泉「雲仙よか湯」 口之津温泉「保養センターくちのつ」 「保養センターくちのつ」の「具雑煮定食」

これが「具雑煮」須川温泉「須川観光ホテル」「須川観光ホテル」の湯

これが「具雑煮」 須川温泉「須川観光ホテル」 「須川観光ホテル」の湯

布津温泉「湯楽里」島原温泉「島原観光ホテル小涌園」島原名物の「かんざらし」

布津温泉「湯楽里」 島原温泉「島原観光ホテル小涌園」 島原名物の「かんざらし」

有明温泉「美人の湯」有玉温泉「マルマサ」みずほ温泉「千年の湯」前の温泉建設碑

有明温泉「美人の湯」 有玉温泉「マルマサ」 みずほ温泉「千年の湯」前の温泉建設碑

夕食の「チャンポン」

夕食の「チャンポン」    

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