カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[187日目]

投稿日:2019年4月25日

東北旅の定宿に到着

本州東部編 13日目(2007年7月2日)

 茂庭温泉「茂庭荘」の朝湯に入り、ご飯、味噌汁、湯豆腐、サラダ、ダイコンおろし、青菜、ソーセージ、ハム、イワシ、塩ジャケ、納豆、海苔の朝食を食べ、9時に出発。

 仙台から国道457号を北へ。

 第1湯目は根白石温泉「明日の湯」。ここでは一番湯に入った。内風呂のみ。こじんまりとした日帰り湯の温泉施設。無色透明の湯にはヌメリがある。ナトリウム塩化物泉。源泉の泉温43度のツルツル湯。

 第2湯目は泉ヶ岳温泉「スパ泉ヶ岳」の湯。大浴場と露天風呂。露天風呂には気持ちよくつかれた。目の前には鮮やかな緑一色の樹林。広葉樹の森がきれいだ。

 泉ヶ岳から七ッ森湖へ。

 第3湯目は台ヶ森温泉「山野川旅館」の湯。ここは内風呂のみで小さな湯船。かなり味の濃い湯で濁り湯だ。草色がかった湯の色。湯から上がると昼食。「舞茸そば」を食べた。

 第4湯目は滝ノ原温泉「ちどり荘」の湯。目の前の森の緑に目を奪われる。

 第5湯目は国道4号に近い馬古沢温泉。一軒宿「馬古沢温泉」の湯に入った。小さな石造りの湯船。壁には富士山の絵。濁り湯で体の芯からポカポカしてくる。浴室の外の電線には何羽ものツバメがとまっていて談笑中。「チュンチュンチュン」とにぎやかだ。ツバメがいるだけで華やいだ空気になる。湯から上がると、3人のおばちゃんたちがやってきた。ぼくのすぐあとに車で来た人たちだ。「ほんとうはね、一緒に入りたくって、ウズウズしてたのよ〜」といって3人で大笑い。ぼくだって負けてはいない。「ここの湯って、すごくいいですよねえ。とってもいい湯だから、もう一度、入ろうかな」。「いいの、無理しなくてもいいのよ」といって、また3人でけたけた笑いころげるのだ。その笑顔がかわいらしい。女性というのは年に関係なく、いつまでもかわいらしさを残す!? 馬古沢温泉の湯は混浴だ。

 第6湯目はひまわり温泉「花おりの湯」。大浴場と露天風呂。薄茶色の湯につかった。

 第7湯目は色麻平沢温泉「かっぱのゆ」。大浴場の無色透明の湯につかる。雨が激しく降ってきたので、ホッとひと息、つける湯だった。

 国道457号→県道267号で鳴子温泉郷へ。

 第8湯目は川渡温泉の共同浴場「川渡温泉浴場」の湯。緑色の熱めの湯だ。

 第9湯目は鳴子温泉の共同浴場「滝の湯」。大きい湯船は熱めの湯。打たせ湯のある小さい湯船は温めの湯。ともに白濁した湯で酸味がある。そこへ子供連れの一家がやってきた。お父さんと男の子、女の子の3人。子供たちはお父さんと一緒に温めの湯船に入る。なんともほほえましい「家族風呂」的な光景だ。ところがお父さんが熱めの湯船に移るとまもなく、2人の子供のケンカがはじまった。お父さんはつかつかっと子供たちのところにいくと、女の子のお尻をピンピンとひっぱだく。女の子の泣き声が浴室に響き渡る。男の子の方が先に手を出したのに、男の子にはお咎めなし。お父さんにはお父さんなりの論理があるのだろう。そんな「温泉ドラマ」を見終えたところで湯から上がった。

 19時、今晩の宿、東鳴子温泉の「初音旅館」に到着。驚いたことに、スズキのハスラー50に乗ってやってきた「TAKAさん」がぼくを待ち構えていた。さらに「のらさん」もやってきた。出迎えてくれた女将さんも若旦那も、もうビックリ。女将さんは「みなさん、カソリさんの追っかけですか?」というので、「ぼくは女将さんの追っかけで〜す」といっておいた。「初音旅館」はカソリの東北旅には欠かせない定宿なのだ。

「初音旅館」の大浴場に「のらさん」、「TAKAさん」と一緒に入る。「湯の中撮影会」状態でもう大騒ぎ。ここの湯は黒湯。これで鳴子温泉郷では緑湯→白湯→黒湯に入ったことになる。湯から上がると、二の膳つきの夕食。ミズ、フキ、コゴミ、ワラビ、ネマガリの「山菜三昧」がうれしい。それにイワナの塩焼き、ホヤ、刺身、肉鍋…。

 大変なご馳走を食べたあとは大宴会の開始。「のらさん」は帰らなくてはならなかったので飲めなかったが、「初音旅館」に泊るという「TAKAさん」とは鳴子の地酒を酌み交わした。飲むほどに、酔うほどに、話のトーンが上がっていく。「TAKAさん」は「ANTONIOの雑記帳」、「のらさん」は「NORAの温泉三昧」というブログをやっている。初対面の2人だが、ブログを通してお互いに知っていたという。そんなところへ若旦那もやってきて、「初音旅館」での宴会はいやがうえにも盛り上がるのだった。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 茂庭温泉「茂庭荘」
朝食 茂庭温泉「茂庭荘」 ご飯、味噌汁、湯豆腐、サラダ、ダイコンおろし、青菜、ソーセージ、ハム、イワシ、塩ジャケ、納豆、海苔
9時 茂庭温泉「茂庭荘」を出発
1882湯目 根白石温泉「明日の湯」(500円)
泉温泉(廃業湯)
1883湯目 泉ヶ岳温泉「スパ泉ヶ岳」(700円)
湯沢温泉(廃業湯)
南川温泉(休業中)
1884湯目 台ヶ森温泉「山野川旅館」(500円)
昼食 台ヶ森温泉「山野川旅館」舞茸そば(650円)
1885湯目 滝ノ原温泉「ちどり荘」(500円)
山田の湯温泉(廃業湯)
1886湯目 馬古沢温泉「馬古沢温泉」(400円)」
1887湯目 ひまわり温泉「花おりの湯」(630円)
三本木の湯温泉(1000円超)
1888湯目 色麻平沢温泉「かっぱのゆ」(500円)
1889湯目 川渡温泉「川渡温泉浴場」(200円)
1890湯目 鳴子温泉「滝の湯」(150円)
19時 東鳴子温泉「初音旅館」(1泊2食7500円)
1891湯目 東鳴子温泉「初音旅館」
夕食 宿食
出会い 最上のTAKAさん
本日の走行距離数 185キロ
本日の温泉入浴数 10湯

茂庭温泉「茂庭荘」の朝湯に入る「茂庭荘」の朝食「茂庭荘」を出発

茂庭温泉「茂庭荘」の朝湯に入る 「茂庭荘」の朝食 「茂庭荘」を出発

根白石温泉「明日の湯」泉ヶ岳温泉「スパ泉ヶ岳」「スパ泉ヶ岳」の露天風呂

根白石温泉「明日の湯」 泉ヶ岳温泉「スパ泉ヶ岳」 「スパ泉ヶ岳」の露天風呂

「スパ泉ヶ岳」の露天風呂台ヶ森温泉「山野川旅館」「山野川旅館」の湯

「スパ泉ヶ岳」の露天風呂 台ヶ森温泉「山野川旅館」 「山野川旅館」の湯

「山野川旅館」の「舞茸そば」滝ノ原温泉「ちどり荘」「ちどり荘」の湯

「山野川旅館」の「舞茸そば」 滝ノ原温泉「ちどり荘」 「ちどり荘」の湯

馬古沢温泉「馬古沢温泉」「馬古沢温泉」の湯色麻平沢温泉「かっぱのゆ」

馬古沢温泉「馬古沢温泉」 「馬古沢温泉」の湯 色麻平沢温泉「かっぱのゆ」

川渡温泉を見下ろす川渡温泉「川渡温泉浴場」TAKAさんとの出会い

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東鳴子温泉「初音旅館」の夕食

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