カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[222日目]

投稿日:2019年8月19日

雷が落ちた!

本州東部編 48日目(2007年8月6日)

 津尻温泉「滝の湯」の朝湯に入る。湯から上がると朝食。まずは完熟トマトの丸かじり。これがじつにうまい。「納豆ご飯」で1杯目、「半熟卵飯」で2杯目、「塩ジャケの茶漬け」で3杯目と、いつものように3杯飯の朝食だ。

 8時50分 津尻温泉「滝の湯」を出発

 国道252号で只見川沿いに南下。只見川流域の温泉を総なめにするのだ。といっても朝から猛烈な暑さ。それが辛い…。

 第1湯目は柳津温泉「つきみが丘町民センター」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。若干のにごり湯。只見川を見下ろしながら湯につかった。猛暑で湯から上がるともうグッタリ…。

 第2湯目は西山温泉「中の湯」。内風呂の檜風呂と露天風呂にゆったりまったり入る。入浴客はぼく一人。貸切湯状態で湯を楽しんだ。

 第3湯目は宮下温泉「栄光館」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。濁り湯で灰色がかった湯の色をしている。源泉は59・9度の高温湯。浴室からは只見川の本流と支流を見る。

 第4湯目は早戸温泉「つるの湯」。大浴場と露天風呂の濁り湯に入る。湯には温泉成分の味がする。かつての湯治宿とはずいぶん変わって、一新された。湯から上がるとここで昼食。「ラーメンハウス」で「冷やし中華」を食べた。

 金山町の中心、会津川口からは国道400号を行く。

 第5湯目は八町温泉の共同浴場。寸志を入口の協力金箱に入れる。100円にしようか200円にしようか、ちょっと迷ったが、200円を入れた。ここは混浴。脱衣所はいちおう男女別になっているが、まる見えだ。猛烈に暑い昼さがりの共同浴場には誰もいない。若干のにごり湯で湯は熱め。飲湯可。目の前を沼尻川の清流が流れている。湯から上がるとフラフラ。湯の熱さ以上に猛暑にやられた。

 第6湯目は対岸の玉梨温泉。ここでも河畔の共同浴場に入ったが、こちらは男女別の湯。玉梨温泉の湯から上がったときが猛暑のピークだった。

 国道400号をさらに行くと、みるみるうちに黒雲に覆われ、ザーッと雨が降ってきた。やがて空が抜けるかのような豪雨になった。なんという激しい天気の変わり方。しかしこの豪雨のおかげで体はやっと元に戻った。

 第7湯目は昭和温泉「しらかば荘」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。若干の濁り湯。源泉は61・5度で、熱めの湯につかった。ここで折り返し、会津川口に戻る途中で第8湯目、小栗山温泉の民宿「文伍」の湯に入った。露天風呂の無色透明の湯に入ったが、アブにはさんざんやられた。

 会津川口に戻ると、共同浴場「玉縄の湯」に行ったが、入浴時間は16時から21時までで鍵が閉まっていた。入れずに残念…。

 会津川口からは国道252号で只見へ。

 第9湯目の湯倉温泉では共同浴場の湯に入る。ここでも「協力金箱」(100円以上)には200円を入れた。濁り湯で混浴。といっても入浴客はぼく一人だ。浴室からは只見川の流れを間近に見る。

 第10湯目は大塩温泉。ここでも共同浴場に入った。「協力金箱」(200円以上)には200円を入れた。濁り湯で温めの湯。飲泉可。湯には甘味がある。ここでも浴室からは只見川の流れを見る。

 第11湯目は滝沢温泉の民宿「松の湯」。高温の湯が宿のすぐ脇から音をたてて噴き上げている。濁り湯で、かなり濃い味がする。

 只見に到着。ここでは第12湯目の只見温泉「只見町保養センター」の湯に入った。無色透明無味無臭のやわらかな湯。濁り湯と濃い味の湯に入ったあとの只見温泉の湯にはホッとするものがあった。湯直しといったところか。

 只見からは国道289号を行く。

 第13湯目の深沢温泉に向かっているときのことだ。夜空がパーッと明るくなった瞬間、ゴロゴロドカーーーーーンと、大音響とともに雷が落ちた。DRともども、一瞬、宙に浮いたのではないかと思ったほどの衝撃。雷は走行中のDRのすぐ近くに落ちた。猛暑→大雨→落雷と大変な1日だ。

 だがカソリ、「来るなら来てみろ!」と、それに挑戦するような気持ちもあった。大雨だろうが大雪であろうが台風だろうが…、とにかくバイクを止めないというのが「カソリ流」なのである。

 深沢温泉では日帰り湯の「むら湯」に入る。大浴場の内風呂のみ。黄緑色をした濁り湯につかる。湯から上がると、ここで夕食。「天ぷらそば」を食べた。

 深沢温泉を最後に、今晩の宿、さかい温泉「さゆり荘」に向かう。大荒れの今日一日をしめくくるのにふさわしいかのような猛烈な雨が降りつづく。アスファルトをたたく雨は跳ね上がり、飛び上がってくるようだ。

 辛いのはまったく前方が見えないこと。ヘルメットのシールドを上げると、雨は暴力的に眼球に突き刺さってくる。怖いのは対向車。豪雨のぶ厚いカーテンの中から突然という感じで飛び出してくる。それもほとんどの車がぼくのDRをまったく無視するかのように、ハイビームで突っ込んでくるのだからたまらない。この大雨では車の方も必死なのだ。

 21時、さかい温泉「さゆり荘」に到着。思わず「助かった〜!」の声が出た。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 津尻温泉「滝の湯」
朝食 津尻温泉「滝の湯」 ご飯、味噌汁、塩ジャケ、納豆、半熟卵、完熟トマト、海苔、漬物
8時50分 津尻温泉「滝の湯」を出発
板下温泉「磐鏡荘」(休業中)
2361湯目 柳津温泉「つきみが丘町民センター」(310円)
2362湯目 西山温泉「中の湯」(800円)
2363湯目 宮下温泉「栄光館」(500円)
2364湯目 早戸温泉「つるの湯」(500円)
昼食 早戸温泉「つるの湯」の「冷やし中華」(700円)
2365湯目 八町温泉「共同浴場」(200円・寸志)
2366湯目 玉梨温泉「共同浴場」(200円・寸志)
2367湯目 昭和温泉「しらかば荘」(500円)
2368湯目 小栗山温泉「文伍」(300円)
2369湯目 湯倉温泉「共同浴場」(100円)
2370湯目 大塩温泉「共同浴場」(200円)
2371湯目 滝沢温泉「松の湯」(100円)
2372湯目 只見温泉「只見町保養センター」(400円)
2373湯目 深沢温泉「むら湯」(600円)
夕食 深沢温泉「むら湯」の「天ぷらそば」(800円)
21時00分 さかい温泉「さゆり荘」(1泊朝食5000円)
2374湯目 さかい温泉「さゆり荘」
本日の走行距離数 166キロ
本日の温泉入浴数 14湯

津尻温泉「滝の湯」の朝湯に入る「滝の湯」の朝食柳津温泉「つきみが丘町民センター」の湯

津尻温泉「滝の湯」の朝湯に入る 「滝の湯」の朝食 柳津温泉「つきみが丘町民センター」の湯

西山温泉「中の湯」の檜風呂「中の湯」の檜風呂に入る宮下温泉「栄光館」

西山温泉「中の湯」の檜風呂 「中の湯」の檜風呂に入る 宮下温泉「栄光館」

「栄光館」の湯早戸温泉「つるの湯」の「冷やし中華」八町温泉「共同浴場」の湯

「栄光館」の湯 早戸温泉「つるの湯」の「冷やし中華」 八町温泉「共同浴場」の湯

玉梨温泉「共同浴場」「共同浴場」の湯「共同浴場」の湯に入る

玉梨温泉「共同浴場」 「共同浴場」の湯 「共同浴場」の湯に入る

昭和温泉「しらかば荘」の湯小栗山温泉の温泉民宿「文伍」「文伍」の露天風呂

昭和温泉「しらかば荘」の湯 小栗山温泉の温泉民宿「文伍」 「文伍」の露天風呂

滝沢温泉「松の湯」の源泉「松の湯」の湯深沢温泉「むら湯」の「天ぷらそば」

滝沢温泉「松の湯」の源泉 「松の湯」の湯 深沢温泉「むら湯」の「天ぷらそば」

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