温泉めぐり日本一周[250日目]
投稿日:2019年12月19日
タイヤはボロボロ
帯広温泉「北海道ホテル」の朝湯に入る。大浴場と露天風呂。ともにモール泉で茶色っぽい湯の色をしている。湯から上がるとご飯、味噌汁、塩ジャケ、玉子焼、胡麻豆腐、厚揚げ、納豆、青菜のおひたし、海苔、漬物の朝食。ご飯はキビ飯。フノリとミツバの味噌汁がおいしかった。塩ジャケは甘塩だ。
9時15分、帯広温泉「北海道ホテル」を出発。朝から雨…。これから「北海道一周」のメインイベントの「大雪山一周」が始まるというのに。雨具を着て走り出すのは辛い。それも冬を思わせるような冷たい雨。帯広を出るころには一気に本降りになる。たたきつけるような雨の中を走った。
士幌、上士幌と通り、大雪山系の山地に入っていく。
第1湯目は糠平温泉。何軒かの温泉宿があるが、「湯元館」の湯に入った。大浴場と露天風呂。湯は熱めで湯量は豊富。
糠平温泉を過ぎると、一段と山深い風景になる。国道273号を右折し、「カブタン指令第4号」のタウシュベツ橋へ。ダートに突入。路面はけっこう滑らかで走りやすい。4キロほど行くと、林道の通行止め地点に出る。そこから右手を見ると、タウシュベツ川にかかる旧国鉄士幌線のコンクリート製の橋が見えてくる。それがタウシュベツ橋。ローマの水道橋を思わせるような造り。その向こうには糠平湖が広がり、石狩川の源の石狩岳につづく山並みが見られる。
第2湯目は幌加温泉の温泉旅館「鹿の谷」の湯。大浴場と露天風呂。なんとも贅沢な話だが、ここではいっぺんに4湯の温泉を楽しめる。内風呂にはナトリウム泉、鉄鉱泉、カルシウム泉の湯船がある。露天風呂は硫黄泉だ。
第3湯目は音更川林道で行く岩間温泉。渓流のわきに無料湯の混浴露天風呂がある。「岩間の湯」の名前通り、岩の間から湯が湧き出ている。きれいな乳白色の湯にどっぷりつかっていると、北海道の大自然をも存分に味わえる。
「岩間の湯」は「大雪山一周」の中でも一、二の名湯といっていい。
「岩間の湯」からは来た道を引き返し、10キロ以上のダートを走って国道273号に出た。
DRを停めてひと息、入れた。そのとき、何気なくDRのリアタイヤを見て愕然とする。激しくダートを走ったことも影響して、タイヤはボロボロ状態でスチールがむき出しになっていた。
「ヤバイ!」
いや、もうすでにヤバイという状態を超えている。
旧国鉄士幌線の終点だった三股まで行くと、電話ボックスがあった。すぐさま昭文社の桑原さんに電話する。
「旭川で」
そのひと言で桑原さんはすべてを飲み込んでくれた。今の時代、バイクショップはどこも在庫を置いていないので、タイヤ交換はすぐにはやってもらえない。取り寄せだと日数がかかってしまうが、ここは桑原さんの豪腕、敏腕に期待するしかない。
三股から三国峠へ。峠道を登るにつれて雄大な風景が開ける。峠の茶屋で昼食の「チキンカレー」を食べた。そして三国峠のトンネルを抜け、十勝から石狩に入った。
三国峠を下ったところで国道273号を左折し、第4湯目の大雪高原温泉へ。そこまでは10キロほどのダート。カソリ、ここで勝負に出た。タイヤのバースト覚悟で、速度を落とすことなく突っ走った。以前、ここに来たとき日帰り入浴の受付は15時までだったような記憶があるからだ。
カソリ、勝負に勝った。リアタイヤはバーストすることもなく、15時ジャストに、「大雪高原山荘」に到着。だが、急ぐことはなかった。日帰り入浴は17時までだった。大浴場と露天風呂の白濁湯にどっぷりつかった。
大雪湖で国道39号に合流し、石狩川に沿って走る。石狩川がギュッと川幅を狭める小函、大函を通り、第5湯目の層雲峡温泉に到着。ここで昭文社の桑原さんに電話をする。
桑原さんはエライ人だ。ほんとうにエライ人だ。
おそらく旭川中のバイクショップに電話してくれたのだろう、その結果、タイヤをみつけてくれた。旭川の花咲町にあるバイクショップ「ワークス」に在庫があるとのことで、住所と電話番号を教えてくれた。
「桑原さん、ありがとう!」と心の中で感謝し、東京の空に向かって手を合わせた。
層雲峡温泉の日帰り湯「黒岳の湯」に入ろうとしたときのことだ。
何と「ホリゴメさん」がやってきた。
「カソリさ〜ん、やっとみつけましたよ!」
ホリゴメさんは「もしココでダメだったら、宗谷岬まで行って、仙台に帰ろうと思ってました」といって喜んでくれた。さっそくホリゴメさんと一緒に「黒岳の湯」に入る。大浴場の内風呂のみ。無色透明の湯。湯から上がると「ビタミンウォーター」で乾杯。ホリゴメさんはこのあと、ぼくに付き合ってくれるという。
旭川到着は18時30分。国道40号沿いのバイクショップ「ワークス」に着くと、すぐさまタイヤ交換をしてくれた。新品のタイヤをはいてDRはうれしそう。土砂降りの雨をついて走り、「北海道遺産」の旭橋を渡り、日本では珍しいロータリーの交差点から旭川駅前へ。そのまま一直線に大雪山に向かっていく。
今晩の宿は天人峡温泉の「天人閣」。途中、「ありこま」というラーメン店で夕食。具だくさんの「ありこまラーメン」を食べた。
天人峡温泉の「天人閣」に到着したのは20時50分。部屋に入るなり、ホリゴメさんとビショ濡れになったモロモロのものを部屋中、満艦飾りにして干した。そのあとで第6湯目の「宿湯」に入った。湯から上がると、ホリゴメさんとのうれしい乾杯。ものすごく飲みたい気分で、カンビールの空きカンが次々に満艦飾りの下に並んでいった。
朝湯 | 帯広温泉「北海道ホテル」 |
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朝食 | 帯広温泉「北海道ホテル」 ご飯、味噌汁、塩ジャケ、玉子焼、胡麻豆腐、厚揚げ、納豆、青菜のおひたし、海苔、漬物 |
9時15分 | 帯広温泉「北海道ホテル」を出発 |
2616湯目 | 糠平温泉「湯元館」(500円) |
タウシュベツ橋 | |
2617湯目 | 幌加温泉「鹿の谷」(500円) |
2618湯目 | 岩間温泉「岩間の湯」(無料) |
三国峠(峠越え) | |
昼食 | 「三国峠の茶屋」チキンカレー(700円) |
2619湯目 | 大雪高原温泉「大雪高原山荘」(700円) |
大函 | |
2620湯目 | 層雲峡温泉「黒岳の湯」(600円) |
出会い ホリゴメさん | |
夕食 | 旭川郊外のラーメン店「ありこま」ありこまラーメン(780円) |
20時50分 | 天人峡温泉「天人閣」(1泊朝食8150円) |
2621湯目 | 天人峡温泉「天人閣」 |
本日の走行距離数 305キロ | |
本日の温泉入浴数 6湯 |
帯広温泉「北海道ホテル」の朝湯に入る | 「北海道ホテル」の露天風呂 | 「北海道ホテル」の朝食 |
「北海道ホテル」を出発 | 国道273号で糠平温泉へ | 糠平温泉「湯元館」の露天風呂 |
旧国鉄士幌線のタウシュベツ橋 | 幌加温泉「鹿の谷」 | 「鹿の谷」の内風呂 |
「鹿の谷」の露天風呂 | 音更川林道で岩間温泉へ | 岩間温泉の露天風呂 |
三国峠に到達 | 三国峠の「峠の茶屋」の「チキンカレー」 | 大雪高原温泉「大雪高原山荘」の湯 |
層雲峡温泉「黒岳の湯」 | ホリゴメさんとの出会い! | 旭川のバイクショップ「ワークス」でDRのリアタイヤを交換 |
「ありこま」の「ありこまラーメン」 | 道道213号で天人峡温泉へ |