ジクサー150分割日本一周[118]
投稿日:2020年11月3日
楢葉は「鮭の町」なのだ
殿上崎の久之浜漁港をを出発。国道6号の久之浜バイパスに合流すると北へ。広野町を通り、楢葉町に入る。町の入口の道の駅「ならは」に寄っていく。ここの日帰り温泉は再開している。楢葉産の野菜類などを販売する物産販売所が建設中。道の駅「ならは」の再開は、楢葉の復興に大きく寄与している。
道の駅「ならは」でひと息入れたあと、木戸川河口の天神岬へ。岬の展望台に立つと、東京電力の広野火力発電所がよく見える。現在、6機あるうちの3機が稼働中で、新しく石炭火力の7号機が建設中。広野火力発電所は東京電力でも最大級の火力発電所だ。
展望台から見下ろす海岸線の防潮堤はすでに完成している。木戸川にかかる県道391号の橋も完成している。
東日本大震災の後、天神岬に来たときは、橋の橋脚だけが残っていた。てっきり大津波で橋が流されたとばかり思っていたが、そうではなく、震災の前に新しい橋の工事は中断されていたのだ。
この県道391号は広野町で国道6号と分岐し、南相馬市までつづく太平洋岸の長距離県道で、東京電力の福島第1、福島第2の原子力発電所の近くを通っている。
天神岬には「東日本大震災復興記念碑」が建っている。弥生遺跡の「天神原遺跡」の碑も建っている。キャンプ場やオートキャンプ場がある。宿泊施設のサイクリングターミナル「天神」がある。ここのレストランではランチが食べられるが、カソリのおすすめメニューは「マミーすいとん定食」だ。隣り合った天神岬温泉「しおかぜ荘」の湯に入っていく。大浴場と露天風呂。露天風呂の湯につかりながら太平洋を眺めた。絶景湯だ。
「しおかぜ荘」の湯から上がると、木戸川の河畔に行く。河口の近くにはサケのヤナ場がある。木戸川は東日本でも有数のサケの遡上する川。一括採捕し、大規模なサケのふ化場でふ化し、木戸川に放流している。楢葉は「鮭の町」なのだ。
最後にJR常磐線の竜田駅の近くにある真言宗の古刹、大楽院を参拝する。ここではご住職の酒主さんにお会いした。酒主さんはライダー。お寺の境内に焚き火用の火床を造り、「焚火会」を開いているような人。お寺には図書館もある。楢葉の復興に全力を尽くす酒主さんと熱く語り合うのだった。