カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

5月19日(15)両石(釜石市)

投稿日:2011年7月19日

頑張ってるぞ!東北!! ツーリング[鵜ノ子岬→尻屋崎 50]2011年5月19日

 大きな被害を受けた釜石の中心街をひとまわりし、国道45号を北へ。
 釜石は釜石湾奥の町だが、鳥谷坂トンネルを抜けると、次の両石湾奥の両石に入っていく。このように三陸海岸というのは、まさに「津々浦々」の世界で、大湾、小湾が連続する。それぞれの湾の湾奥に町々がある。
 両石は巨大な防潮堤で守られていたが、それが破壊され、徹底的にやられた。大津波は巨大な防潮堤を乗り越えたようだが、防潮堤が破壊されなかったら、ここまでの被害は出なかったのではないか。
 国道45号から両石の集落跡に入っていく。全戸全壊というすさまじさで、まるで絨毯爆撃されたかのような集落跡が海岸から狭い谷へとつづいている。山肌には大津波が駆け登った痕跡がはっきりと見てとれる。
 かつての家の跡には赤い旗が立ち、それには各戸の家名が書かれていた。
 残った巨大水門をくぐりぬけて港に出る。防潮堤は見上げるような高さで、
「これを越えたのか…」
 と思うと、もう言葉もなかった。

釜石から国道45号を北へ
両石湾奥の両石に入っていく


完全に破壊された両石
両石の集落内に入っていく


正面に防潮堤が見える
自然石を組み込んだ防潮堤


破壊された漁業施設
両石湾に流れ込む小川


無傷で残った水門
巨大防潮堤の破壊された箇所を見る


巨大防潮堤の破壊された箇所を見る
海岸側から巨大防潮堤を見る


流された家の跡には赤い旗が立っている

門だけが残った家
ガソリンスタンドの車も流された


山を駆け登った大津波の痕跡


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