第116回 釣瓶落峠
投稿日:2011年9月22日
2010年 林道日本一周・東日本編
ロングダートを走れないもどかしさ
暗門を出発。県道28号で岩木川沿いに走ると、目屋ダムによってできた美山湖が見えてくる。その目屋ダムのすぐ下流に津軽ダムが建設されることになり、県道沿いにあった家々は取り壊され、美山湖温泉も廃業湯になっている。
この津軽ダム建設はおおいなる国費のムダ使いとしかいいようがない。
今ある目屋ダムの下流に新ダムをつくるのだが、下流といってもなんと60メートルでしかない。つまり今ある目屋ダムのすぐ隣に新ダムをつくるという計画だ。
これでは景勝地で知られていた目屋渓流を消滅させ、巨費を投入してつくった目屋ダムが、まるで失敗だったといっているようなものではないか。この失敗の責任をいったい誰がとるというのだろうか。
美山湖温泉のあったところで右折し、県道317号に入っていく。岩木川の支流、湯ノ沢川に沿った幅広のダート県道。東北にはこのようなダート県道が何本もあるが、とくに青森県に多い。途中には砕石場があるので、ダンプカーには要注意。秋田県境の釣瓶落峠(つるべおとしとうげ)に近づくと舗装路になる。青森県側のダートは8・3キロだ。
釣瓶落峠の短いトンネルを抜け、秋田県側に入ると、なんと舗装化されているではないか。白神山地東端の山岳風景を眺めながら下っていくと、ずっと舗装路がつづく。舗装路を走って白神山地屈指の渓流美の太良峡に下ったが、10キロ超のダート、それもけっこうハードなダートを走るつもりでいたので拍子抜けだ。
太良峡からは秋田の大河、米代川の支流、藤琴川に沿って下るが、県道317号の秋田県側は全線が舗装されている。湯ノ沢温泉「ゆとりあ藤里」の湯に入り、気分を変えて国道7号に出た。
国道7号のすぐ南にあるJR奥羽本線の早口駅前まで行くと、次に大摩当林道を行く。ところが道が変わってしまったのか、伐採現場に入り込み、断念して早口駅前に戻った。
鷹巣(北秋田市)で国道105号に入り、「秋田マタギ」の里、阿仁の比立内からは20キロ超のダートがつづく県道308号(旧河北林道)を走ろうとした。ところが通行止め…。こうして思い通りにダートを走れないときは結構、ガックリとくるものだ。
国道105号を南下。大覚野峠を越え、角館(仙北市)から大曲(大仙市)へ。大曲からは国道13号で横手に行き、横手駅前温泉「ゆうゆうプラザ」に泊まった。大浴場の湯に入ったあと、レストランで秋田名物比内地鶏の「親子丼」(1180円)を食べた。
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今回のエリア:昭文社ツーリングマップル北海道 87,88,83,78,72,66,61