アドレス日本巡礼[258]
投稿日:2015年4月15日
岡山駅で折り返す
赤穂を出発。アドレスを走らせ、国道250号で岡山に向かう。鳥打峠を越え、赤穂から10キロほどで兵庫・岡山県境の福浦峠(標高100m)に到達。近畿と中国の境の峠だ。福浦峠を越えて岡山県に入ったが、旧国でいうと播磨から備前に入ったことになる。
小豆島へのフェリーが出る日生港を通り、備前焼の伊部で国道2号に合流。吉井川を渡る手前で国道2号を左折し、県道69号で長船へ。
長船といえば、「備前長船」や「福岡一文字」で知られた中世の名刀の産地。岡山城の築城以前は、ここが備前の中心地になっていた。山陽道の商業の中心地でもあり、市はおおいに賑わった。長船の中心が福岡だ。
福岡は戦国武将の黒田長政の出身地。長政は筑前に移封されると、城下を自分の故郷と同じ、福岡と名づけた。このあたりが歴史のおもしろさ。福岡といえば、今では誰もが九州の福岡を連想するが、もとはといえば、この山陽道・長船の福岡なのである。長政が筑前に移封されなければ、間違いなく今の福岡市は博多市だったであろうし、長政が福岡ではなくて、たとえば長船の手前の伊部で生まれていたら、今の福岡市は伊部市になっていたかもしれない。そんな歴史の「もしも‥‥」を考えながら旅するのはなんとも楽しいことだ。
ところで、「福岡」は日本中にある。
岩手県の二戸市の中心は福岡だし、愛知県の岡崎市や岐阜県の中津川市、富山県の高岡市にも福岡がある。JRの福岡駅といえば、福岡市ではなく(福岡市の駅は博多駅)、富山県高岡市の福岡にある。
長船の福岡から県道83号で吉井川を渡り、国道2号を横切り、再度、国道250号に合流し、岡山の市街地に入っていく。岡山駅前で折り返し、国道2号のナイトランで姫路へ。岡山・兵庫県境の船坂峠(145m)を越え、鯰峠を越え、龍野の食堂「うかいや」で「和定食」の夕食を食べ、姫路には23時30分に到着。姫路駅前の「東横イン」に泊まった。湯上りのカンビールはうまかった!