アドレス日本巡礼[278]
投稿日:2015年5月20日
さらに湖岸を南下する
彦根では彦根城を見たあと、中山道の宿場、鳥居本宿に行く。宿場の入口には「おいでやす」と彫り刻まれた中山道のモニュメントが建っている。「おいでやす」の一言が、中山道の終点、京都の三条大橋の近いことを教えてくれている。
鳥居本宿に入っていくと、有川家の古い建物が目を引く。ここは旅の携帯胃薬「赤玉神教丸」の販売元。かつての鳥居本宿には何軒も「神教丸」を売る店があったということだが、今では有川家のみ。旧街道の情緒が凝縮されたかのような鳥居本宿だ。その名は多賀大社の鳥居があったことに由来するという。この鳥居本宿は敦賀から木之本、長浜と走った北国街道の終点になる。
鳥居本宿から彦根駅に戻ると、琵琶湖岸の県道25号を走る。県立滋賀大学の前を通り、愛知川を渡る。琵琶湖の東岸に流れ込む川の中では、全長64キロの野洲川に次ぐ長さで全長48キロ。「姉川の合戦」で知られる姉川は全長39キロなので、それよりも長い。琵琶湖の西岸に流れ込む川には全長52キロの安曇川がある。
愛知川は鈴鹿山脈の御池岳(1242m)を源とし、上流では深い峡谷をつくり、中流では大きな扇状地をつくり、下流では三角州をつくって琵琶湖に流れ込む。愛知川橋で愛知川を渡り、彦根市から東近江市に入ったところで川沿いの小道を走り、愛知川が琵琶湖に流れ込む地点を見た。
県道25号でさらに琵琶湖岸を走り、堀切港へ。ここからは沖合の沖島に船で渡るのだ。沖島は琵琶湖最大の島で人口450人。日本で唯一の有人の湖上島だ。堀切港に着いたのは11時45分。船の出るのは12時15分なので、近くの「ファミリーマート」に行き、「幕の内弁当」を食べた。