カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

V-Strom1000で行く日本[60]

投稿日:2016年2月1日

え〜、日本にキリストの墓?

2015年10月8日(東京〜青森)

 青森から国道4号を行く。

 道の駅「浅虫温泉」でV−ストローム1000を止める。ここから我が東北・道の駅のスタンプラリーは始まった。6月30日のことだった。

「東北の全部の道の駅をめぐろう!」
 と、そう決めたのはわずか3ヵ月ほど前のことでしかなかったが、すでにすごく懐かしいシーンになっている。

 今回も国道4号を軸にして各地の道の駅を巡るのだ。

 道の駅「浅虫温泉」を出発。野辺地を通り、七戸まで来ると、国道394号経由で道の駅「みさわ」へ。国道394号は何度も曲がるので、フォローするのが難しい。小川原湖の北側を通り、国道338号に出ると、県道170号経由で道の駅「みさわ」へ。ここには「斗南藩記念観光村」がある。案内板には次のように書かれている。

 明治5年、三沢市谷地頭地区に旧会津藩(斗南藩)の藩士、廣澤安任によって我が国初の近代洋式の牧場が開設されました。廣澤安任は斗南藩に移住したあと、1872年に英国人ルセー、マキノンらと共に洋式牧場の経営に着手、西洋諸国から種馬・種牛を輸入して、日本産の牛馬の品種改良を行うなど、日本の近代畜産の基礎を築くとともに、地域の農業生産力を高めることに大きく貢献した人物です。斗南藩記念観光村は、その当時の貴重な文献・資料・農機具等を永く後世に伝えるために建設されたものです。(後略)

 道の駅「みさわ」のスタンプをスタンプラリー帳に押すと、痛む足を引きずって歩き、「斗南藩記念村」を見てまわった。そして来た道を引き返し、国道4号に戻った。

 七戸から国道4号を南下し、次に五戸から454号で道の駅「しんごう」まで行く。その途中にある「キリスト」の墓に寄っていく。

「え〜、日本にキリストの墓?」
 と思わず声が出てしまうが、ここにはキリストのみならず、キリストの弟、イスキリの墓もある。教会風の建物「キリストの里・伝承館」もある。

 じつは聖地エルサレムのゴルゴダの丘で磔刑にされたのはキリストではなく、弟のイスキリだという。キリスト本人は日本に渡り、新郷村のこの地で106歳の天寿をまっとうしたという。向かって右側の「十来塚」がキリストの墓、左側の「十代墓」が弟のイスキリの墓になっている。この地では毎年、キリストの慰霊祭がおこなわれ、ナニャドヤラの歌と踊りが奉納されるという。

 キリストの墓からさらに十和田湖方面に向かった山中に道の駅「しんごう」がある。ここでも道の駅「しんごう」のスタンプをスタンプラリー帳に押すと、国道454号を引き返し、五戸の国道4号に戻るのだった。

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▲道の駅「浅虫温泉」

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▲道の駅「浅虫温泉」から見る青森湾

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▲浅虫温泉の国道4号

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▲七戸から国道394号を行く

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▲道の駅「みさわ」

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▲五戸から国道454号を行く

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▲キリストの墓

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▲イスキリの墓

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▲「キリストの里・伝承館」

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▲道の駅「しんごう」

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