カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

奥州街道を行く! [5]

投稿日:2017年4月26日

白河から須賀川へ

2009年10月10日

 白河宿を出るとスズキDR−Z400Sを走らせ、根田宿、小田川宿、太田川宿、踏瀬宿と、奥州街道の宿場にひとつづつ立ち寄っていく。

 といっても、これがけっこう難しい。『ツーリングマップル東北』を見ながら、これらの宿場を探し、何度となく国道4号から旧道に入っていく。地図と睨めっこの頭の体操のようなもので、目指す宿場を探し当てたときは何ともうれしいしいものだ。

 根田宿は「根田の醤油」、小田川宿は小田川郵便局、太田川宿は愛宕神社を目印にした。踏瀬宿を過ぎると奥州街道の松並木に入っていく。「おー、こういう所も残っているんだ!」と、DR−Z400Sに乗りながら感動した。

 奥州街道の松並木を走り抜け、大和久宿、中畑新田宿と通って矢吹宿の町中に入っていく。ここで目についたのは「大木代吉本店」の看板を掲げた造り酒屋。矢吹宿の歴史を強く感じさせる建物だ。

 矢吹の歴史は古い。源義家が奥州征伐の時に八幡神社を造営したが、屋根を矢柄で葺いたということで、それ以来「矢葺」といわれ、矢葺が矢吹になったという。

国道4号を北へ国道4号の旧道に入る奥州街道の松並木

国道4号を北へ 国道4号の旧道に入る 奥州街道の松並木

「奥州街道松並木」の碑旧奥州街道から見下ろすあぶくま高原道路旧奥州街道の道標

「奥州街道松並木」の碑 旧奥州街道から見下ろすあぶくま高原道路 旧奥州街道の道標

奥州街道の矢吹宿

奥州街道の矢吹宿    

 矢吹宿を過ぎたところでは、国道4号を左に折れ、一軒宿の新菊島温泉(入浴料300円)の湯に入っていく。湯量豊富。泉質も申し分ない。混浴の湯なのだが、入浴客が自分一人というのがちょっと寂しい。

 新菊島温泉の湯から上がると、久来石宿、笠石宿と通り、須賀川宿に入っていく。ここは「奥の細道」の重要な舞台。芭蕉はこの地で7泊もしている。ということで須賀川市役所前の「芭蕉記念館」を見学し、芭蕉も参拝した十念寺に行く。そこには「風流の初めや奥の田植え歌」の句碑が建っている。

新菊島温泉の大浴場奥州街道の須賀川宿須賀川宿「芭蕉記念館」

新菊島温泉の大浴場 奥州街道の須賀川宿 須賀川宿「芭蕉記念館」

須賀川宿の十念寺須賀川から見る阿武隈川

須賀川宿の十念寺 須賀川から見る阿武隈川  

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