カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

温泉めぐり日本一周[192日目]

投稿日:2019年5月11日

温泉の方がはるかに怖い

本州東部編 18日目(2007年7月7日)

 厳美渓温泉「渓泉閣」の朝湯に入り、ご飯、味噌汁、焼魚、納豆、佃煮、海苔、青菜のおひたし、漬物の朝食を食べ、9時に出発。

 厳美渓温泉「渓泉閣」には、「ホリゴメさん」が来てくれた。一緒に国道342号で奥羽山脈の栗駒峠まで行く。

 第1湯目は峠上の須川温泉。日帰り湯「大日湯」の大露天風呂に入る。青味がかった白濁湯。湯量は膨大。つづいて県境を越え、第2湯目、秋田県側の秋田須川温泉「栗駒山荘」の湯に入る。大浴場と露天風呂。露天風呂はきれいな白濁湯。栗駒山麓を一望する絶景湯で、正面には鳥海山が見えている。ここで「ホリゴメ」さんと別れた。「ホリゴメさん」は子安峡へと下り、花山峠を越えて宮城県側の温泉をめぐるという。ぼくは栗駒峠の「峠返し」で来た道をひき返した。

 第3湯目は真湯温泉「真湯山荘」の湯。浴室は3ヵ所にある。内風呂と露天風呂。露天風呂の湯につかりながら森の緑を眺めた。湯から上がると昼食。「稲庭ざるうどん」を食べた。

 第4湯目は祭畤温泉「遊湯館」の湯。一時、営業を中断していたが、また再開するようだ。まだ本格的な再開ではないとのことで、無料で入らせてもらった。ツルツル湯で湯量豊富。源泉100パーセントの湯だ。次の矢櫃温泉は入浴のみは不可だった。

 第5湯目は黒滝温泉「黒滝温泉」の湯。ほぼ無色透明で土っぽい味のする湯だった。出ようとした時、自転車に乗った2人の少年に声をかけられた。

「どこまで行くんですか」

「青森まで行こうと思っている」

「がんばってください」

 なんとも気分のいい2人の少年だった。

 第6湯目は前沢温泉「舞鶴の湯」。ここは大浴場の内風呂のみ。無色透明の湯。浴室からは前沢周辺の沃野を見下ろした。

 第7湯目は国見平温泉「いきいき交流館」の湯。大浴場と露天風呂。大浴場の湯は熱め、露天風呂の湯は温め。ともに濁り湯だ。

 国道397号に出た。

 第8湯目は国道397号沿いの焼石岳温泉「ひめかゆ」の湯。大浴場の内風呂のみ。若干のにごり湯で塩分が濃い。ここは宿泊可で、韓国の高校生たちが修学旅行で来ていた。館内には韓国語が響いていた。何ともいいではないか。韓国の若者たちに日本の温泉を体験してもらうなんて。これぞ草の根国際交流!

 焼石岳温泉のあとは奥羽山脈の山裾の温泉をめぐる。

 第9湯目はいさわ温泉「スパおあご」の湯。ここは大浴場の内風呂のみ。浴室からは庭園風の森を見る。

 第10湯目は永岡温泉「夢の湯」。ここは加水、加温、循環、消毒、入浴剤、一切なし。大浴場の内風呂のみだが、湯量は膨大。太いパイプからゴーッと音をたてて湯が流れ出てくる。

 第11湯目は金ヶ崎温泉「駒子の湯」。ここも大浴場の内風呂のみで、若干の色つき湯。かなり塩分が濃い。

 第12湯目は千貫石温泉「湯元東館」の湯。若干、黒ずんだ大浴場の湯につかる。ツルツル湯だ。湯以上に洗い場はもっとツルツル。気をつけていたのだが、見事にステーンとひっくり返った。いやー、痛いこと痛いこと。バイクに乗っているときよりも、温泉の方がはるかに怖い。それにめげずに痛む体を引きずって、地階の露天風呂に入った。

 県道122号に出ると、今度は県道122号沿いの温泉をめぐる。

 第13湯目は瀬峯坂温泉「宝珠の湯」。ここは大浴場の内風呂のみ。大風呂は熱めの湯。小さい湯船は温めの湯。若干の濁り湯で塩味がする。

 第14湯目は水神温泉「湯元東館」の湯。ここも大浴場の内風呂のみ。源泉は44・6度。加水、加温、循環、消毒、入浴剤は一切ナシの源泉かけ流しの湯だ。

 第15湯目は瀬美温泉「瀬美温泉」の湯。ここでは何ともラッキーなことに、混浴の大露天風呂で色白の女性と一緒になった。薄暮の湯で、薄暗いということもあって、女性も入りやすかったのだろう。

 20時15分、今晩の宿、夏油温泉「元湯夏油」に到着。このような遅い時間の到着にもかかわらず、夕食を用意してもらえた。さっそく、ご飯、味噌汁、刺身、焼魚、天ぷら、フキ、ネマガリ、煮物、漬物の夕食をいただいた。そのあとで夏油の湯めぐりをした。

本日のデータ 料金等は当時のものです
朝湯 厳美渓温泉「渓泉閣」
朝食 厳美渓温泉「渓泉閣」 ご飯、味噌汁、焼魚、納豆、佃煮、海苔、青菜のおひたし、漬物
9時 厳美渓温泉「渓泉閣」を出発
出会い ホリゴメさん
栗駒峠(峠返し)
1944湯目 須川温泉「大日湯」(500円)
1945湯目 秋田須川温泉「栗駒山荘」(600円)
1946湯目 真湯温泉「真湯山荘」(390円)
昼食 真湯温泉「真湯山荘」 稲庭ざるうどん(650円)
1947湯目 祭畤温泉「遊湯館」(無料・特例)
矢櫃温泉(入浴のみ不可)
1948湯目 黒滝温泉「黒滝温泉」(350円)
1949湯目 前沢温泉「舞鶴の湯」(500円)
1950湯目 国見平温泉「いきいき交流館」(350円)
1951湯目 焼石岳温泉「ひめかゆ」(310円)
1952湯目 いさわ温泉「スパおあご」(500円)
1953湯目 永岡温泉「夢の湯」(380円)
1954湯目 金ヶ崎温泉「駒子の湯」(400円)
1955湯目 千貫石温泉「湯元東館」(300円)
1956湯目 瀬峯坂温泉「宝珠の湯」(500円)
1957湯目 水神温泉「湯元東館」(150円)
1958湯目 瀬美温泉「瀬美温泉」(400円)
20時15分 夏油温泉「元湯夏油」(1泊2食11205円)
1959湯目 夏油温泉「元湯夏油」
夕食 夏油温泉「元湯夏油」 ご飯、味噌汁、刺身、焼魚、天ぷら、フキ、ネマガリ、煮物、漬物
本日の走行距離数 177キロ
本日の温泉入浴数 16湯

厳美渓温泉「渓泉閣」の朝湯に入る「渓泉閣」の朝食「渓泉閣」にホリゴメさんが来てくれる

厳美渓温泉「渓泉閣」の朝湯に入る 「渓泉閣」の朝食 「渓泉閣」にホリゴメさんが来てくれる

須川温泉「大日湯」「大日湯」の露天風呂の湯につかる秋田須川温泉「栗駒山荘」

須川温泉「大日湯」 「大日湯」の露天風呂の湯につかる 秋田須川温泉「栗駒山荘」

真湯温泉「真湯山荘」「真湯山荘」の露天風呂「真湯山荘」の「稲庭ざるうどん」

真湯温泉「真湯山荘」 「真湯山荘」の露天風呂 「真湯山荘」の「稲庭ざるうどん」

祭畤温泉「遊湯館」の湯黒滝温泉「黒滝温泉」前沢温泉「舞鶴の湯」

祭畤温泉「遊湯館」の湯 黒滝温泉「黒滝温泉」 前沢温泉「舞鶴の湯」

国見平温泉「いきいき交流館」いさわ温泉「スパおあご」「スパおあご」の湯

国見平温泉「いきいき交流館」 いさわ温泉「スパおあご」 「スパおあご」の湯

奥羽山脈の山裾を行く永岡温泉「夢の湯」金ヶ崎温泉「駒子の湯」

奥羽山脈の山裾を行く 永岡温泉「夢の湯」 金ヶ崎温泉「駒子の湯」

千貫石温泉「湯元東館」瀬峯坂温泉「宝珠の湯」水神温泉「湯元東館」

千貫石温泉「湯元東館」 瀬峯坂温泉「宝珠の湯」 水神温泉「湯元東館」

夏油温泉「元湯夏油」の夕食

夏油温泉「元湯夏油」の夕食    

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