温泉めぐり日本一周[203日目]
投稿日:2019年6月8日
「胸キュン」3連発
大鰐温泉「不二やホテル」の朝湯に入る。津軽藩主の湯治場という古い歴史を持つ大鰐温泉でも「不二やホテル」は一、二の上宿。大浴場にも露天風呂にもそんな高級感が漂っている。ご飯、味噌汁、焼魚、肉鍋、納豆、半熟卵、海苔、煮物、シラスおろし、漬物の朝食を食べ、9時、出発。玄関前では美人女将の見送りを受ける。夜中に飛び込み同然でやってきた客にも、心のこもった笑顔で見送ってくれるのがうれしい。笑顔のとっても素敵な人だ。相棒のDR−Z400Sのエンジンをかけ、走りだしたが、胸にキューンとくるものがあった。
大鰐の温泉街を走り抜け、大鰐の街並みを抜け出たところでJR奥羽本線の線路を渡る。遮断機が下りて列車待ち。青森行きの寝台特急「あけぼの」がキーン、キーンと線路をきしませ、目の前を通り過ぎていった。またしても胸にキューンとくるシーン。「胸キュン」の2連発で大鰐温泉を離れていくのだった。
まずは昨夜、入りそこねた平川市の温泉群へ。その中でもとくに旧平賀町内はすごいところで、何湯もの温泉がある。それらの温泉というのは2、3キロという短い間隔で点在している。「温泉めぐり」には最適のエリアで、「東北に平賀あり」といったところ。弘南鉄道の平賀駅前まで行き、そこから本日の温泉めぐりを開始する。
第1湯目は大和温泉。ここは昔ながらの温泉銭湯。弘南鉄道の津軽尾上駅前にある。熱めの湯につかっていると、昨日の夢中になって「1日30湯」を目指した興奮がよみがえってくる。それにしても、昨夜、「ここに入れてたら…」。
第2湯目は黒石の「100円温泉」。田んぼの中にプレハブの湯屋が建っている。料金箱に100円玉を入れて湯に入る。ツルツル湯の黒湯。この「100円湯」に入っていると、「温泉大国・津軽」のスゴサが伝わってくる。このようないい温泉が無造作にポツンと、田んぼの中にある。まるで「温泉はこれでいいんだ」といわんばかりだ。湯さえよければ、あとは何もいらない。湯につかっているみなさんの顔も満足度満点。さすが温泉通の津軽人だけあって、そんな「100円温泉」に高級車に乗ってやってくる人もいる。「100円温泉」の湯から上がったところで、若い女性に声をかけられた。
「カソリさんですよねえ! バイクを見ただけで、すぐわかりました」
といってくれた。
ひとしきり立ち話をして、握手して別れたが、彼女に見送られて走り出したときはまたしても胸キュンだ。
黒石の「100円温泉の彼女はすぐさま、次のようなカキコミをサイトにしてくれた。
「賀曽利さんに昨日声をかけた、黒石の100円温泉で出会ったものです。あのほったて小屋みたいなとこ、とく分かりましたね! 地元でも知る人ぞ知る…という温泉です。でもツルツルしていてよかったですね。脱衣所でなにやら見慣れたDRとコーラのでっかいのを飲んでいる賀曽利さんを見た瞬間、興奮して、すごいスピードで着替えして。お話できて、握手してもらえて嬉しかったです。…」
このあと平賀の温泉に入る。
第3湯目は柏木温泉「柏木温泉」の湯。大浴場と露天風呂はともに無色透明の湯。ここには食堂もある。広々とした水田の向こうに岩木山を見る。
第4湯目は唐竹温泉「唐竹温泉」の湯。大浴場の円形の湯船につかる。ここの営業時間は7時から22時までだが、家族風呂には23時まで入れる。
第5湯目は芦毛沢温泉。大浴場には2つの湯船。熱めの湯と温めの湯。ともに無色透明の湯だ。打たせ湯もある。ここの源泉は60.4度の高温湯。泉質は単純温泉。湯から上がると昼食。「冷やし中華」を食べた。色鮮やかで具だくさん。ここを最後に昨日、今日の平賀の温泉めぐりを終えた。
国道7号に出ると南へ。
第6湯目は道の駅「いかりがせき」にある関の庄温泉「関の庄温泉」の湯。大浴場は木の湯船。湯につかったときの感触がすごくいい。
第7湯目は碇ヶ関温泉の温泉旅館「関の湯」。この日は「女性デー」で大浴場は女性専用。男性用は2人も入ればいっぱいになるような小さな湯船。
第8湯目は久吉温泉「たけのこの里」の湯。石の湯船の濁り湯につかる。温泉の成分が湯船にこびりつき、ちょうどいい滑らかさを作り出している。湯上りには「フルーツ牛乳」を飲んだが、湯から上がったあとの「フルーツ牛乳」はおいしい。
第9湯目は古遠部温泉「古遠部温泉」の湯。湯量豊富な温泉で濁り湯につかる。灰色がかった湯の色。飲泉可。湯にはかすかな甘味がある。温泉の成分がびっしりと石の湯船と洗い場にこびりつき、いかにも温泉といった風情を作り出している。
第10湯目は秋田県境に近い湯ノ沢温泉。国道7号から山中に入ったところにある。ここには手前から「でわの湯」、「なりや温泉」、「秋元温泉」の3軒の温泉宿があるが、それぞれに源泉が違うし、泉質も違う。一番奥の「秋元温泉」の湯に入ったが、濁り湯で緑色がかった湯の色をしている。飲泉可。甘味と苦味が交錯したような湯の味だ。
国道7号で青森・秋田県境の矢立峠へ。
第11湯目は峠近くの相乗温泉。「羽州路の宿あいのり」の湯に入りる。大浴場と大露天風呂はともに無色透明の湯。小さな露天風呂は赤湯だ。
国道7号の青森・秋田県境の矢立峠は「峠返し」。峠に立つと、来た道を戻り、大鰐温泉へと下った。ここからは夜の温泉めぐりだ。
第12湯目は島田温泉「青森ロイヤルホテル」の湯。ここは山上のゴルフ場のホテル。
大鰐温泉に戻ると、コンビニで夕食の「おにぎり」を食べ、さらに温泉をめぐる。
国道7号から「アップルロード」に入る。
第13湯目は白馬龍神温泉「白馬龍神温泉」の湯。大浴場と露天風呂の濁り湯につかる。かなり濃い味がある。洗い場には温泉の成分が固まった「温泉紋様」ができている。
第14湯目は光世温泉「光世温泉」の湯。大浴場には2つの湯船。ひとつは濁り湯、もうひとつはほぼ無色透明な湯。
21時20分、今晩の宿、岩木山麓の三本柳温泉「三本柳温泉」に到着。24時間入浴可の温泉は湯量豊富で、湯が音をたてて湯船からあふれ出ている。
朝湯 | 大鰐温泉「不二やホテル」 |
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朝食 | 大鰐温泉「不二やホテル」 ご飯、味噌汁、焼魚、肉鍋、納豆、半熟卵、海苔、煮物、シラスおろし、漬物 |
9時 | 大鰐温泉「不二やホテル」を出発 |
2129湯目 | 大和温泉「大和温泉」(350円) |
2130湯目 | 追子野木久米温泉「100円温泉」(100円) |
さるか温泉(定休日) | |
2131湯目 | 柏木温泉「柏木温泉」(350円) |
2132湯目 | 唐竹温泉「唐竹温泉」(350円) |
2133湯目 | 芦毛沢温泉「芦毛沢温泉」(350円) |
昼食 | 芦毛沢温泉「芦毛沢温泉」 冷やし中華(700円) |
平賀みちのく温泉(廃業湯) | |
2134湯目 | 関の庄温泉「関の庄温泉」(300円) |
2135湯目 | 碇ヶ関温泉「関の湯」(500円) |
久吉たけのこ温泉(定休日) | |
2136湯目 | 久吉温泉「たけのこの里」(300円) |
2137湯目 | 古遠部温泉「古遠部温泉」(260円) |
2138湯目 | 湯ノ沢温泉「秋元温泉」(300円) |
2139湯目 | 相乗温泉「羽州路の宿あいのり」(300円) |
矢立峠(峠返し) | |
2140湯目 | 島田温泉「青森ロイヤルホテル」(500円) |
夕食 | 国道7号沿いのコンビニ おにぎりとお〜いお茶 |
2141湯目 | 白馬龍神温泉「白馬龍神温泉」(350円) |
2142湯目 | 光世温泉「光世温泉」(350円) |
小沢龍神温泉(廃業湯) | |
21時20分 | 三本柳温泉「三本柳温泉」(1朝食6500円) |
2143湯目 | 三本柳温泉「三本柳温泉」 |
本日の走行距離数 170キロ | |
本日の温泉入浴数 15湯 |
大鰐温泉「不二やホテル」の朝湯に入る | 「不二やホテル」の朝食 | 大和温泉「大和温泉」 |
追子野木久米温泉「100円温泉」 | 柏木温泉「柏木温泉」 | 唐竹温泉「唐竹温泉」 |
芦毛沢温泉「芦毛沢温泉」の湯 | 「芦毛沢温泉」の「冷やし中華」 | 碇ヶ関温泉「関の湯」 |
久吉温泉「たけのこの里」 | 古遠部温泉「古遠部温泉」 | 「古遠部温泉」の湯 |
湯ノ沢温泉「秋元温泉」 | 夕食のおにぎり | 光世温泉「光世温泉」 |