ジクサー150分割日本一周[45]
投稿日:2020年7月18日
小野篁が詠んだ歌
隠岐の一宮、水若酢命神社の参拝を終えると、ジクサー150を走らせ、国道485号をさらに北へ。島後最北端の白島崎に向かう。島後の最北端は、隠岐の最北端になる。
国道485号から白島崎への狭路に入り、行止り地点の駐車場にジクサー150を止める。西郷港から34キロ走っての到着だ。
白島崎には「竹島161km」の標柱が立っている。「竹島まで161キロか!」と思ってしまう。近くて遠い日本領。そこには「国後島1366km」、「尖閣諸島1503km」の表示もある。こうして領土紛争最前線の現場にやってくると、「領土問題が一日も早く解決して欲しい」と心底、思う。しかし相手が韓国、ロシア、中国では問題の解決はほど遠い。
白島崎の展望台に立ち、白っぽい岩肌の白島海岸を見渡す。境港から乗ったフェリー「しらしま」はこの白島海岸にちなんだ船名。白島、松島、沖ノ島の3島の小島がちょうどいい風景のアクセントになっている。小白島や黒島もある。
ここには「白島伝説」の案内板が立っている。白島伝説というのは次のようなものだ。
昔、隠岐の国に流された小野篁(おののたかむら)は、海原に点在するたくさんの岩や島に心を奪われ、この美しくも遥かな景色に都がしのばれて、
わたのはら
やそしまかけて
こぎいでぬと
人にはつげよ
あまのつり舟
と詠みました。この歌は古今和歌集に残っていますが、実は、ここ白島見物の時に作られたものだといい伝えられています。
白島崎を出発。国道485号に戻ると布施へ。白島海岸の海岸美を眺めながら走る。国道485号もこのあたりまで来ると、ほとんど交通量はない。「我が道を行く!」という気分で、ジクサー150を走らせた。
布施の集落に到着。T字路にぶつかったところが国道485号の起点になる。このT字路を左へ。キャンプ場のある浄土ヶ浦に行き、断崖が海に落ちる都恋崎を見た。海の青さが強烈だ。