第22回 楮佐古小桧曽林道
投稿日:2011年1月13日
2010年 林道日本一周・西日本編
平成の大合併で、秘境「祖谷」が都会に変身!?
祖谷渓温泉を出発。来た道を引き返し、県道32号→国道439号で京柱峠へ。
平家の落人伝説で知られる祖谷は、ほかの世界とは隔絶されたような地形。どこに行くのにも、祖谷をぐるりととりかこむ山々の峠を越えていく。
そんな祖谷は東祖谷村と西祖谷村の2村に分かれていたが、平成の大合併で池田を中心とする三好市の一部になった。
ここでも、
「何で祖谷が三好市なの!?」
といった言葉が思わず出てしまう。
日本の秘境、祖谷は「市」のイメージからはほど遠い。
徳島・高知県境の京柱峠に戻ってきた。ぐっと痛みをこらえて峠で記念撮影。
標高1150メートルの京柱峠は、四国第一の絶景峠といっていい。徳島側は剣山へと高峰群が連なっている。高知側は見渡すかぎりのゆるやかな山並みがつづき、山々の中腹には点々と集落が見える。
京柱峠からは国道439号でわずかに下り、左に折れ、西峰林道に入っていく。幅広で路面も整備された走りやすい林道。5・0キロのダートを走ると、楮佐古小桧曽林道にぶつかる。その分岐点から再度、京柱峠に戻った。
京柱峠からは国道439号で高知県側を下り、西峰の集落から楮佐古小桧曽林道に入っていく。入口には林道の開通記念碑が建っている。
西峰から5・4キロ地点でダートに突入。楮佐古小桧曽林道は本格派林道。気合を入れてスズキDR-Z400Sを走らせる。
2・4キロ走ったところでさきほどの西峰林道との分岐を過ぎ、一気に峠へと登っていく。峠の手前のガレ場の登りはきつかった。難所を突破し、9・1キロ走ったところで峠に到達。峠の周辺は笹原の開けた風景。前方には旧物部村の山並みを一望。その中に大栃の町並みも見えている。
名無しの峠を下り、高板山の登山口との分岐を過ぎ、楮佐古川の渓流沿いの道になる。そして19・2キロのダートを走りきり、舗装路に出る。
楮佐古の集落を走り抜け、奥物部湖にかかる橋を渡り、旧物部村の中心、大栃に戻ってきた。
大栃の国道195号沿いの「ふるさと物産館」で昼食。
まずは「あめごの串焼き」(500円)を食べた。渓流魚の女王といわれるアマゴは四国ではアメゴと呼ばれているが、こんがりと焼けた「あめごの串焼き」を食べていると、紀伊半島の野迫川温泉で食べた「あまご定食」が思い出された。
つづいて「寿司御膳」(700円)を食べた。山菜のふんだんに入った散らしずし。「あめごの串焼き」も「寿司御膳」も、大栃ならではの山里の味覚だった。
大栃からは国道195号で谷相林道に向かう。
その前に温泉。
土佐山田近くの夢の温泉(入浴料750円)に入る。浴室から眺める物部川は一幅の絵を見ているかのよう。ここでも湯の中で腫れあがった左の足首をさすったが、痛みは大分薄らぎ、心なしか腫れも引いているようだった。