霧多布湿原
投稿日:2010年1月2日
夏には花の湿原に
釧路から国道44号で根室へ。
その途中の厚岸で国道を離れ、道道123号を行く。太平洋の海岸線に沿ったこの道はすごくいい。北海道でも指折りのツーリングコースだ。
愛冠岬の断崖上に立ち、太平洋を眺めたあと、霧多布に向かって走った。
浜中町の霧多布にある霧多布湿原が北海道遺産に指定されている。
霧多布に着くと、真っ先に霧多布湿原へ。ここは面積が3168ヘクタールの広大な湿原で、日本では釧路湿原、サロベツ原野に次いで、第3位の広さの湿原になっている。
「湿原センター」に寄ったあと、霧多布湿原の木道を歩いた。
6月から9月までは様々な花が咲くとのことで、「花の湿原」とも呼ばれている。7月中旬にはエゾカンゾウが咲き誇り、湿原を一面に黄色く染める。
だが今回、ぼくが行ったのは10月中旬のこと。湿原は冬枯れの様相で、一面、茶色一色。寒々とした光景だった。広大な湿原には、自分以外の人影はまったくなかった。
霧多布湿原から霧多布大橋を渡って霧多布の町へ。
霧多布は今では島だが、もともとは「霧多布半島」という小半島だった。
それが1952年の十勝沖地震と1960年のチリ地震の大津波で砂州が切断され、島になってしまった。半島が島になるほどの自然災害だった。
霧多布の町中を走り抜け、突端の霧多布岬へ。
岬全体が夕日を浴びて輝いていた。岬の突端には赤白2色の灯台。灯台の前に立ち、タタタタッと音をたてて落ちていく夕日を眺めた。日が沈んだところで霧多布岬近くの霧多布温泉「ゆうゆ」の湯に入った。
霧多布からはさらに道道123号を走り、浜中駅前から国道44号に出た。日が落ちると急速に寒くなる。ガタガタ震えながら走り、根室に到着。駅前食堂「たかまる」で根室名物、花咲ガニの「カニ飯」と「鉄砲汁」を食べ、冷え切った体をあたためるのだった。