カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

第42回 荒西林道・内之牧林道

投稿日:2011年2月7日

2010年 林道日本一周・西日本編

西日本編一番のハードな林道、四駆もビックリ!?

 大隅半島東岸の中心地、内之浦(肝付町)を出発。名残おしい内之浦湾の海に別れを告げ、スズキDR-Z400Sを走らせ、国道448号を南下。美濃峠を越え、太平洋岸に出る。
 太平洋の大海原を眺めながら走り、国道448号から県道542号に入っていく。
 山中の一軒宿の温泉、湯の谷温泉に到着。荒西林道はここから入っていく。その前に温泉だ。「林道前」の温泉。湯の谷温泉の入浴料は300円。ここは江戸時代からの湯治場で、温泉としての歴史は古い。小さめな湯船につかる。無色透明無味無臭の湯だ。


 湯の谷温泉を出発。ここはまさに荒西林道の入口で、県道542号から0・4キロ地点でダートに突入する。けっこうラフな路面の連続で、「ガンバレ、DRよ!」と、DRを叱咤激励しながら走る。
 ダートに突入した地点から3・8キロで分岐。ここは直進する。左に入っていく林道は荒西林道の支線で山の中腹まで登り、その先でまた本線に合流する。8・2キロ地点の分岐がその合流点になる。10・3キロ地点で万久郎林道と分岐。この分岐は左へ。荒西山(833m)の山頂近くの峠を越えると、一段とラフな路面になり、大石がゴロゴロしている。そんなガレガレのハードな区間には、四駆のバンバーが落ちていた。おそらくハードなダートを求めてやってきた人なのだろうが、きっとバンバーを落とすほどの道だとは思わなかったにちがいない。荒西林道のダートは11・6キロ。ここまで一番のハードな林道。舗装路に出たときはホッとした。
 国道448号に出ると内之浦方向に走り、すぐに右折し、内之牧林道に入っていく。林道の入口からダートなのがうれしい。7・0キロ走ったところで稲尾岳(930m)の登山口。この稲尾岳は西日本最大級の照葉樹林の山として知られている。アカガシ、イスノキ、タブノキを主体とする照葉樹の原生林。ここには「照葉樹の森」と名づけられた1400ヘクタールもの自然観察林がある。西日本の原風景の照葉樹林を見るなら稲尾岳だ。稲尾岳の登山口を過ぎると峠を越え、花瀬へと下っていく。
 内之牧林道のダートは13・6キロ。うれしいロングダートだ。
 花瀬を流れる雄川の支流の花瀬川には千畳敷の岩畳がある。花瀬自然公園は桜の名所として知られている。
 大隅半島は林道の宝庫であるのと同時に自然の宝庫。ほんとうに自然の豊かな所だ。

フォトアルバム

内之浦湾の眺め
山間の一軒宿、湯の谷温泉


湯の谷温泉の湯に入る
荒西林道のダートに突入!


荒西林道からの眺め
内之牧林道入口の案内板


内之牧林道のダートに突入!
稲尾岳の登山口


峠を越えて花瀬へと下っていく
花瀬川の千畳敷の岩畳


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