環日本海ツーリング[10]
投稿日:2012年2月22日
北方警備の要衝、竜飛崎で夕日に包まれる
鰺ヶ沢を出発。国道101号を行き、広域農道の「メロンロード」に入っていく。スズキDR-Z400Sのアクセルを開き、快走路を北上。この道は津軽半島最北端の龍飛崎への最短路。ときおりすれ違うダンプカーには要注意だが、じつに気持ちよく走れる。北に向かうにつれて、DRのバックミラーに映る津軽のシンボル、岩木山はどんどん遠くなっていく。
「メロンロード」を一気に走り切り、十三湖大橋で十三湖を渡る。
十三湖は岩木川河口の気水湖。中世の時代、湖畔の十三湊は豪族、安東氏の国際貿易港として繁栄した。
十三湖大橋を渡りきったところで岩木川の河口まで行き、そこでDRを停め、日本海に流れ出る岩木川を見る。さらに日本海の海岸線を見ながら砂浜を歩いた。
十三湖を過ぎたところで国道339号を北上。日本海に突き出た権現崎がよく見える。この権現崎は200メートル近い大断崖となって落ちているが、日本海の一、二の名岬といっていい。だが、残念ながら岬への道は崩落し、通行止になっていた。
イカ漁の盛んな小泊漁港からさらに国道339号を行く。海岸沿いの道。一軒宿の竜泊温泉を過ぎたところで、津軽半島北端の山地に入っていく。大展望台の眺瞰台からは津軽海峡の向こうの北海道がよく見える。
眺瞰台から津軽半島北端の龍飛崎へ。その間では日本海に浮かぶ小島、大島の2つの島が重なり合って見える。
龍飛崎に到着。駐車場にDRを停めると歩いて岬の灯台へ。夕日を浴びた白亜の灯台には目を奪われる。その先には海上自衛隊のレーダー基地になっている。
龍飛崎は昔も北方警備の要衝の地。弘前藩は文化5年(1808年)、ここに台場を築き、狼煙台と砲台を設置した。
戦時中は岬一帯は要塞地帯で一般人の立入りは禁止。岬の突端には砲台が造られ、15インチ加濃砲4門が設置された。
そんな歴史を持つ龍飛崎からは、対岸の北海道最南端の白神岬に向かって、
「待ってろよ、すぐに行くからな〜!」
と叫んでやった。