カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

環日本海ツーリング[36]

投稿日:2012年4月7日

日本で唯一の「キマロキ編成」が車窓に映る

 宗谷本線の旭川行きは10時59分、定刻通りに名寄駅を出発。名寄からはかなりの乗客が乗り込む。駅を出るとすぐに「キマロキ編成」のSL排雪列車が左手に見えてくる。「北国博物館」の屋外展示で、廃線になった名寄本線の線路上に展示されている。
 すごい眺めだ!
 先頭は9600型の蒸気機関車、それにマックレー車、ロータリー車、D51型蒸気機関車、車掌車がつづく。「キマロキ編成」の全長は75メートルにも達する。
「キマロキ」とは先頭の機関車の「キ」、それにつづくマックレー車の「マ」、ロータリー車の「ロ」、機関車の「キ」を合わせたもの。名寄の「キマロキ編成」は日本に残された唯一のものだ。
 なお名寄本線は名寄からオホーツク海側の興部に出、紋別、中湧別と通り、遠軽で石北本線と合流する路線。1989年に廃線になった。

名寄駅を出発!
「キマロキ編成」のSL排雪列車


 1両編成の列車は広々とした名寄盆地を突っ走る。畑も水田も見える。天塩川を渡ると士別。士別からは剣淵、和寒と通り、塩狩峠上の塩狩駅に到着。ここは三浦綾子の名作『塩狩峠』の舞台。駅の近くには「塩狩峠記念館」もある。

名寄盆地の畑
名寄盆地の水田


広々とした名寄盆地を行く
名寄盆地を流れる天塩川


士別駅
剣淵駅


和寒駅
塩狩峠


 塩狩峠は天塩と石狩を分ける国境の峠。峠を越えると石狩側の上川盆地に下っていく。
 蘭留、比布と通っていくが、さすが上川盆地とでもいおうか、水田の面積が名寄盆地に比べるとはるかに広くなっていく。
 北海道一の大河、石狩川を渡り、旭川の市街地に入っていく。
 旭川駅到着は稚内駅を出発してから6時間22分後の12時46分だった。

蘭留駅
比布駅


上川盆地を流れる石狩川
上川盆地の水田


永山駅
旭川の町並み


旭川駅に到着!


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