カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

環日本海ツーリング[63]

投稿日:2012年5月11日

肉主体の夕食にウォッカと宗谷を越えた食文化を実感

 コルサコフ港には通訳兼ガイドの東さんが我々を待ち構えていた。
 我々よりも先にサハリンに渡り、サハリン南部をまわった小林さんがセローに乗ってやってきた。ワジムさんの運転するサポートカーもやってきた。
 コルサコフ港に到着してから3時間後の20時30分、州都のユジノサハリンスクに向けて出発。スズキDR-Z400Sには「頼むぞ!」とひと声かけ、サポートカーについて夜道を走る。
「コルサコフ→ユジノサハリンスク」はサハリン一番の幹線だが、2000年の「サハリン縦断」のときと比べると、道幅は広くなり、交通量も格段に多くなっている。
 ユジノサハリンスクまでは43キロ。21時30分の到着だ。
 ユジノサハリンスクでの宿は「ベルカホテル」。かつてのサハリンでは想像もできないような快適なホテル。部屋に荷物を入れると、レストランで夕食。
 道祖神の菊地さんの発声で「乾杯!」。
 いやー、ビールがうまい。

「ベルカホテル」での夕食
ロシアの伝統的なスープ「サリャンカ」


ビートのサラダ
メインディッシュのビーフステーキ


 夕食はまずはロシアの伝統的なスープ「サリャンカ」。トマト風味のスープで上にサワークリームがのっている。中身は牛肉やベーコン、サラミ、野菜類。ロシア料理にはかならずついてる香辛料のオクロップ(フェンネル)の葉が特有の香りを漂わせる。つづいてビート(砂糖大根)のサラダ、そしてメインディッシュのステーキを食べる。
 前夜の稚内での「魚三昧」の食事とはガラリと変わって「肉三昧」。これが宗谷海峡をはさんでの食文化の違いだ。
 レストランでの夕食を終えると、有志で集まり、ウォッカパーティー。こうしてサハリンでの最初の夜は更けていった。

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