環日本海ツーリング[66]
投稿日:2012年5月15日
為替レートにもロシアの現代史を垣間みる
「ユジノサハリンスク探訪」を開始。まずはユジノサハリンスク駅に隣あっている「ユーラシアホテル」で両替する。1万円で3500ルーブル。1ルーブルは2・8円だ。
なんとも今昔の感がある。
ぼくが初めてロシアを旅したのは1977年。横浜から船でナホトカに渡り、列車でシベリアを横断した。その当時の1ルーブルは420円。1USドルよりもはるかに高かった。それが1991年にバイクでサハリン南部をまわったときは、ソ連経済の極度の不振もあって1ルーブルは5・5円に急落していた。2000年のバイクでの「サハリン縦断」の時は1ルーブル4・3円、そして今回の2011年が1ルーブル2・8円。この30数年間でルーブルは対円レートで150分の1まで下落したことになる。
ルーブルを通してソ連、ロシアの現代史が見えてくる。
ルーブルを手にしたところで、ユジノサハリンスク駅の構内を歩く。
ホームには北緯50度線を越えたサハリン北部のノグリキ行きの列車が停車していた。2000年の「サハリン縦断」はサハリンを往復縦断した。往路編はバイクでノグリキからオハまで行き、復路編ではノグリキ駅でバイクを貨車に積み、列車でユジノサハリンスク駅に戻ってきた。それだけに何とも懐かしいユジノサハリンスク駅なのだ。
そのときはユジノサハリンスク駅に到着すると地下のバーでロシア・ビールの「バルチカ3」を飲んだ。今回も同じようにしようと地下のバーを探したが見つからなかった。そこで地上に戻るとキオスクで「バルチカ3」を買い、待合室で飲み干した。
ユジノサハリンスク駅に隣接した広場にはサハリン鉄道の列車が展示されている。鉄道ファンにはたまらない場所。ロシア製の蒸気機関車や日本製のD51、ロータリー車などを見てまわった。