カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本一周 west[17]

投稿日:2012年12月7日

海越しの富士

静岡←神奈川←東京

 JR清水駅前からは超短国道149号を行く。アドレスで走る超短国道、その距離は清水駅前から清水港までの全長2・6キロでしかない。
 日本には何本かの超短国道があるが、すべては重要港への道。0・2キロという日本最短の国道174号も、国道2号から神戸港へのルートだ。
 国道149号はそのまま国道150号につながっている。国道150号を左折し、「三保の松原」で知られる三保へ。三保の3岬をめぐるのだ。
 三保は地形がおもしろい。全長4キロの砂嘴で、三保半島といってもいい小半島には真崎、吹合ノ岬、鎌ヶ崎の3岬がある。長い砂嘴に守られた内側が清水港、外側の長い砂浜が日本三大松原のひとつ「三保の松原」になっている。
 まずは三保北端の真崎に立つ。海越しの富士山がすばらしくきれい。海沿いの道を走り、三保飛行場の脇を走り抜けると、2番目の吹合ノ岬。そこには清水灯台(通称三保灯台)が建っている。白い四角い灯台。日本初のコンクリート製の灯台で明治45年(1912年)3月1日の初点灯。当時のままの姿を今に残している。ここからも富士山がきれいにみえる。
 3番目の岬は鎌ヶ崎。駿河屈指の古社、御穂(みほ)神社を参拝し、松並木の参道を真っ直ぐ海岸に向かったところに伝説の「羽衣の松」がある。樹齢650年の松は枯れてしまい、伝説の松は2代目に受け継がれていた。「羽衣の松」の前から富士山は見えないが、松林の中の遊歩道を歩いていく鎌ヶ崎からは、富士山がよく見える。その右手には愛鷹山。両雄の並立つ姿がすごくいい。こうして名残おしい三保を後にした。

清水駅前の道標
超短国道を行く


真崎から見る富士山


三保の飛行場
吹合ノ岬の清水灯台


吹合ノ岬から見る富士山
御穂神社を参拝


二代目「羽衣の松」
枯れた「羽衣の松」


「羽衣の松」から見る伊豆半島
鎌ヶ崎から見る富士山


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