アドレス日本巡礼[004]
投稿日:2014年3月10日
東海道のド真ん中
島田宿から大井川を渡って金谷宿へ。同じ静岡県でも駿河国から遠江国へと国が変わる。島田宿は駿河、金谷宿は遠江だ。
遠州路の日坂宿、掛川宿を通り、袋井宿へ。ここが東海道の中間点。袋井宿は江戸から数えても、京から数えても27宿目。東海道のド真ん中が売りの袋井宿には「東海道どまんなか茶屋」がある。
次の見附宿(磐田)を過ぎると天竜川を渡り、浜松宿に入っていく。浜松のシンボルの浜松城は桜が満開。天守閣に登り、浜松の町を見下ろした。天守閣の下には若き日の徳川家康像が建っている。
浜松にやってくると条件反射のようにウナギを食べたくなる。旧東海道近くのスズキ本社に立ち寄りと、なんともうれしいことに、スズキのみなさんに「かねりん」という鰻屋で「うな重」をご馳走になった。
「これぞ本場の味だ!」
と、思わず声が出る。
浜松は日本の東西文化の接点だ。それは「うなぎ」に鮮明に表れている。
関東と関西では裂き方が違う。関東では頭を落としたあと「背開き」にして裂く。関西では頭をつけたまま「腹開き」にする。
焼き方も違う。関東では開いた身を2つに切り、白焼きにしたあと、いったん蒸してからタレにつけながら焼く。関西では白焼きにしたあと、蒸すことなく、すぐにタレをつけて一気に焼き上げる。
「かねりん」では食べるのに夢中で、裂き方や焼き方を聞きもらしたが、浜松では関東風と関西風の鰻店が混在している。裂き方は関東風で焼き方は関西風という店もある。
スズキの本社を後にすると、いったん国道1号に合流し、旧東海道の松並木を走って舞坂宿に入っていく。ここには脇本陣(見学可)が残っている。
舞坂宿から次の新居宿までは、江戸時代は浜名湖の渡しだった。渡船場は「雁木」と呼ばれ、地元の人たちはそれを「がんげ」といっている。渡船の始発便は朝4時で最終便は午後4時だったという。
舞坂宿は心に残る宿場で離れがたく、夕日が沈むと魚料理店「魚あら」で「刺身定食」を食べ、弁天島の旅館「あみ住」で一晩、泊まった。
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