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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本巡礼[044]

投稿日:2014年5月16日

補陀落渡海の地

四国八十八ヵ所めぐり 2009年4月16日
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第38番の金剛福寺

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金剛福寺の山門

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金剛福寺の本堂

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金剛福寺の庭園

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金剛福寺の大師堂

 中村に戻ると国道56号→国道321号で土佐清水へ。そこからは最短ルートの県道348号で四国最南端の足摺岬まで行った。
 足摺岬には第38番札所の金剛福寺がある。ここでも大勢のお遍路さんたちに出会った。みなさんは一様にほっとしたような表情を浮かべている。というのは窪川の第37番札所の岩本寺から足摺岬の第38番札所の金剛福寺までは、札所間では最長の80余キロの距離があるからだ。「歩き遍路」だと2、3日はかかる。
 そんな金剛福寺の参拝を終えると足摺岬を歩いた。岬の入口にはジョン万次郎の大きな銅像が建っている。椿の木がトンネルのように覆いかぶさる小道を歩き、展望台に立つと、断崖が海に落ちる岬の風景を一望。断崖に太平洋の荒波がぶつかり、白く砕け散っている。岬の先端には白亜の灯台が立っている。
 足摺岬はまさに聖地で、ここは補陀落渡海(ふだらくとかい)の地でもあった。
「補陀落」とは天竺の観世音菩薩が住むという極楽浄土で、足摺岬はその入口だと考えられていた。補陀落渡海の僧たちは観音浄土を求め、往生をとげようと、二度と戻ることない西の海へと船出していった。

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大師堂の大師像 足摺岬の入口 足摺岬の灯台


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