アドレス日本巡礼[176]
投稿日:2014年11月6日
峠の茶屋の力餅
和田宿を出ると、中山道最大の難所、標高1520メートルの和田峠に向かっていく。
国道142号は有料の新和田トンネルで峠を抜けているが、ここでは旧道に入り、曲りくねった峠道を登っていく。アドレスの登坂力は抜群で、峠道を楽々と登っていくパワフルさには驚かされた。
和田峠の積雪は冬期間だと3メートル以上にもなる。そのため雪の峠道で命を落とす旅人は多かった。旅すること自体が命がけの時代だった。
そんな和田峠の「お助け小屋」だったのが峠の茶屋の「東餅屋」と「西餅屋」。和田宿側にある「東餅屋」でアドレスを止め、「峠の力餅」(350円)を食べた。餅はやわらかく、餡はほどよい甘さ。それに野沢菜が添えられている。
「東餅屋」の力餅で元気が出たところで和田峠を越える。峠は和田トンネルで貫かれているが道幅が狭いので一方通行だ。トンネル入口の信号に従って走り抜ける。
トンネルの上をビーナスラインが通っている。ここでは峠道の中山道と山上道のビーナスラインが交差している。和田峠を越えて下諏訪側を下ったところには、「西餅屋跡」があった。
和田峠を境にして信州は大きく変わり、東信の佐久から南信の諏訪へと入っていく。
国道142号の新道に合流すると、下諏訪宿へと一気に下る。
下諏訪宿に到着すると、まずは諏訪大社下社の春宮に参拝。その近くからは下諏訪宿の町並みと諏訪湖を一望のもとに見下ろせる。八ヶ岳の右手の大きく落ち込んだところが富士見峠になるが、富士見峠越しに富士山も見える。つづいて中山道と甲州街道の合流地点に立った。そこには「甲州道中・中山道合流之地」碑。甲州街道終点の下諏訪宿は、中山道の第29番目の宿場になる。