アドレス日本巡礼[253]
投稿日:2015年4月6日
神戸港を守る和田岬
「神戸探訪」の最後は和田岬だ。この岬が神戸港を守る天然の防波堤の役割を果たし、神戸港を日本でも有数の良港にしている。
かつての神戸港の中心は兵庫港で、この港は和田岬のすぐ北側にある。和田岬があっての兵庫港。兵庫港が発展するにつれて兵庫の町も大きくなった。
兵庫と神戸が合併しして今の神戸市になるのだが、合併当時(明治初期)の人口は兵庫が約2万人、それに対して神戸の人口は3000人ほどでしかなかった。当時は元町も三ノ宮も寒村でしかなかった。
JR山陽本線のかつてのターミナル駅、兵庫駅からは支線の和田岬線が出ている。兵庫駅の次が終点の和田岬駅になるが、毎日運転される電車は兵庫駅発7時18分と17時15分の2本しかない。そのほか平日だと7時から9時までの間に数本、夕方以降は10本近くあるが、それらの電車は土曜日や休日は運休だ。昼間は1本も走っていない。どういうことかというと、和田岬には三菱や川崎の造船所があり、山陽本線の和田岬線はそれらの工場への通勤客の乗る電車なのだ。
和田岬を目指して、兵庫駅前を出発、国道2号を横切り、兵庫運河を渡り、まずは和田岬駅に行く。つづいて和田岬へ。かつては白砂青松の風光明媚な岬だったとのことだが、今ではその面影はまったくない。というよりも、和田岬は三菱重工の敷地内なので、岬まで行くことはできないのだ。仕方がないので、三菱重工や三菱電機などの工場群のまわりをアドレスで走り、和田岬に一番近い、岬北側の船溜まりの岸壁でアドレスを止め、そこを「和田岬」にするのだった。