アドレス日本巡礼[261]
投稿日:2015年4月19日
但馬の一宮
鳥取県の若桜を出発。播州街道(国道29号)で鳥取・兵庫県境の戸倉峠を越える。兵庫県に入ると、播州街道は因幡街道と名前を変える。峠のトンネルを抜け出て2キロほど下った地点が、関西圏有数のロングダート、氷ノ山・瀞川林道の入口。そこには「やまめ茶屋」の看板が立っている。国道を左折し、「やまめ茶屋」の前を通り、氷ノ山・瀞川林道のダートがはじまる地点まで行ってみる。国道29号から0・5キロ地点でダートに突入。ダート林道を少しだけ走って国道29号に戻った。
氷ノ山・瀞川林道の入口からさらに国道29号を2キロほど下った地点が、県道48号との分岐点。国道29号から県道48号に入り、若杉峠に到達。宍粟市と養父市の市境の若杉峠は、播磨と但馬の国境になっている。これで兵庫県の最後の国、5国目の但馬に入った。繰り返しになるが、日本で旧国の5国からなる都道府県は兵庫県をおいてほかにない。それも畿内の摂津と山陽道の播磨、南海道の淡路、山陰道の丹波、但馬とてんでんばらばらの5国なのだ。これが兵庫県の一番の特徴といっていい。
県道48号→県道6号→国道312号→県道2号と走り、「出石そば」で知られる出石へ。山陰の小京都、出石の町をひとまわりしたあと、町の北側にある但馬の一宮の出石神社を参拝。祭神は新羅の王子の子、天日槍命と出石(伊豆志)八前大神だ。出石八前大神というのは新羅からもってきた8種の神宝のこと。このことからもわかるように、出石神社は渡来氏族の活動の拠点になっていたのだ。但馬は昔から大陸との交流が活発だった。なお、8種の神宝というのは、羽太の玉、足高の玉、赤石の玉、出石の小刀、出石の矛、日鏡、熊の神籬、胆狭浅の大太刀だという。