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生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本巡礼[307]

投稿日:2015年7月26日

愛知川宿から鳥居本宿へ

西国三十三ヵ所めぐり 2009年5月28日

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愛知川宿の入口

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愛知川宿を行く

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安藤広重の「愛知川宿」

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高宮橋を渡って高宮宿に入る

 近江商人の故郷、五個荘から、琵琶湖に流れ込む愛知川を渡り、中山道の愛知川宿に入っていく。旧中山道は次の高宮宿、鳥居本宿にかけては国道8号の東側を通っている。愛知川宿の街道筋は商店街になっているが、何軒もの古い商家が残っている。門構えが目を引く「竹平楼」は現在は料亭だが、200年以上の歴史を誇る旅籠だった。

 愛知川宿から高宮宿へ。その途中には日本の大商社、伊藤忠と丸紅の創業者、伊藤忠兵衛の生家がある。犬上川にかかる高宮橋を渡ると高宮宿だが、この橋のたもとには「むちんばし」の碑が立っている。川渡しや仮橋が有料だった時代に渡し賃を取らなかったので無賃橋と呼ばれた。高宮宿は多賀大社の門前町として栄え、多賀大社の大鳥居が建っている。

 次の鳥居本宿は古いたたずまいを残す宿場町。ここでは旅の携帯胃薬「赤玉神教丸」の販売元の有川家の建物が目を引く。かつて鳥居本宿には何軒もの「神教丸」を売る店があったが、今では有川家のみ。鳥居本宿の名は多賀大社の鳥居があったことに由来する。

 鳥居本宿は中山道の宿場であるのと同時に北陸への玄関口になっている。ここで中山道と北国街道が分岐する。北国街道は米原宿、長浜宿、木之本宿を通り、日本海の敦賀宿へ。敦賀からは福井、金沢、富山と通って新潟まで通じている。鳥居本宿の古い町並みをアドレスで走りながら、新潟までの北国街道を「いつの日か走ろう!」と心に決めるのだった。そのときは新潟を起点にして鳥居本宿まで走るのだ。

「アドレスよ、その時も頼むぞ!」

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高宮宿の古い町並み 高宮宿を行く 高宮宿の圓照寺の山門

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高宮宿の圓照寺の本堂 鳥居本宿を行く 鳥居本宿の有川家

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