カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

V-Strom1000で行く日本[4]

投稿日:2015年10月29日

海岸一帯は大工事現場に

2015年9月11日(福島一周)

 四倉舞子温泉「よこ川荘」の朝湯に入り、朝食を食べて出発。国道6号を北へと、V−ストローム1000を走らせる。

 道の駅「よつくら港」に立ち寄り、その先の国道6号の右側にあるいわき蟹洗温泉を見ていく。ここは東日本大震災では大きな被害を受けたが、今は営業を再開している。短いトンネルを抜けると、名勝の波立海岸。国道6号の左側にある波立薬師を参拝。波立海岸では海岸の堤防が新しく造られている。左手の山肌では、国道6号のバイパスが建設中。

 久之浜ではJR常磐線の久ノ浜駅に行き、次に大津波と大火に見舞われた海岸地帯へ。盛土の工事が進み、風景がまったく変わっている。その中に埋もれるようにして、大津波から残った奇跡の稲荷神社の祠がある。つづいて殿上崎の北側にある久之浜漁港へ。岸壁がかさ上げされている。国道6号沿いに建設中だった7階建と8階建の2棟の災害公営住宅は完成し、すでに入居が始まっている。

 久之浜を過ぎると、JR常磐線の末続駅の近くを通り、いわき市から広野町に入る。

 広野町ではJR常磐線の広野駅に行き、ちょうどやってきた楢葉町の竜田駅行きの電車を見送った。現在、常磐線は広野駅から楢葉町の木戸駅、そして次の竜田駅までが開通している。竜田駅から先、南相馬市の原ノ町駅までは不通のまま。「竜田駅〜原ノ町駅」間の開通の予定はまったく立っていない。これも原発の爆発事故の影響だ。

 広野駅から海岸地帯へ。新しい堤防が建設中で、海沿いを走る県道391号の高架橋も建設中。海岸一帯が一大工事現場になっている。その先には東電の広野火力発電所が見える。最新鋭の石油・石炭火力発電所で、その発電量は福島第1、第2の原子力発電所に匹敵する。この広野火力発電所の復旧は早く、そのおかげで東電は電力危機を免れたといっていい。海岸地帯から国道6号に戻ると、広野町から楢葉町に入った。

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▲「よこ川荘」の朝湯に入る

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▲「よこ川荘」の朝食

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▲「よこ川荘」を出発

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▲道の駅「よつくら港」

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▲波立海岸の波立薬師

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▲波立海岸の弁天島

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▲久之浜の稲荷神社

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▲久之浜漁港

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▲久之浜の災害公営住宅

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▲JR常磐線の広野駅

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