カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

V-Strom1000で行く日本[38]

投稿日:2015年12月26日

桜島一周

2015年9月21日(東京〜鹿児島)

「最南端バイクミーティング」のイベントを終えると、11時に大泊漁港を出発。来た道を今度は北へ。南大隅町の中心、根占では根占温泉「ネッピー館」(入浴料330円)の湯に入った。垂水では食事処「まどか」で「うなぎのひつまぶし膳」(1650円)を食べ、国道224号→県道26号で桜島を一周。

 有村溶岩展望所ではV−ストローム1000を止め、噴煙を上げる桜島の南岳を間近に眺めた。ここは南岳に一番近い展望台。大正大噴火や昭和大噴火でできた広大な溶岩原の遊歩道を歩くと、桜島の持っている膨大なエネルギーを実感できる。

 古里温泉では「古里観光ホテル」(入浴料1050円)の湯に入る。ここは「桜島一周」の定番湯。龍神観音をまつる海辺の露天風呂は混浴なのだが、「南無観世音大菩薩」と墨書きされた白い浴衣を着用して湯に入ることになっている。露天風呂の湯につかりながら鹿児島湾を眺めていると、自分の体と海が一体になったかのような錯覚にとらわれる(※このあとまもなく「古里観光ホテル」は廃業したという。入浴のみならず、泊まったこともある宿なだけに何とも残念だ)。

 大正大噴火で埋まった烏島の埋没地を歩いた。烏島は周囲500メートルほどの小島だったが、それが埋まってしまうほどの大正大噴火。桜島の持つ膨大なエネルギーをここでも見せつけられた。

 桜島港からは県道26号を行く。県道26号を右折し、湯之平展望台に登り、桜島を一望。桜島は北岳(1118m)、中岳(1110m)、南岳(1070m)の3峰から成っているが、湯之平展望台からはそれら桜島の3峰を一望できる。激しく噴煙を上げているのは南岳だ。桜島の荒々しい山容を目に焼きつけたところで県道26号に戻ると、鹿児島湾の青い海を見ながら走る。海岸には桜島大噴火の避難港が何ヵ所かにある。

 黒神では大正3年の大噴火で埋没した「埋没鳥居」を見る。高さ3メートルの鳥居が火山灰に埋まった。そこに展示されている桜島噴火の写真がすごい。

 最後は桜島口。ここが大正3年の大噴火で桜島が大隅半島と地続きになった現場だ。流れ出た溶岩は推定30億トン。10トンダンプ3億台分の溶岩が桜島と大隅半島の間の海を埋め尽くした。気の遠くなるような膨大な溶岩の量。桜島の持つエネルギーの大きさをここでも見せつけられた。

「桜島一周」を終えると、国道220号を北上し、国道10号に戻ってきた。

「さー、門司だ!」

 門司を目指して国道10号を走る。

 鹿児島県から宮崎県に入り、都城を通り、20時30分、宮崎に到着。中心街の「ルートイン」に泊まった。ホテル内のレストランで炭火焼きの「日向鶏」をつまみにして生ビールを飲み、そのあとサンマの「焼き魚定食」を食べた。

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▲大泊漁港を出発

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▲垂水の食事処「まどか」の「ひつまぶし」

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▲有村展望台から見る南岳

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▲「ふるさと観光ホテル」の露天風呂

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▲湯之平展望台から見る桜島

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▲黒神の「埋没鳥居」

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▲国道10号で宮崎県に入る

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▲コンビニで「宮崎日日新聞」を買う

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▲都城を通過

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▲宮崎の「ルートイン」に泊まる

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▲「ルートイン」の「日向鶏炭火焼」

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▲「ルートイン」の「焼き魚定食」

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