カソリング

生涯旅人、賀曽利隆の旅日記 60代編

アドレス日本巡礼[338]

投稿日:2016年4月14日

旧碓氷峠に来たときの儀式

西国三十三ヵ所めぐり 2009年6月3日

信濃追分。中山道は左

信濃追分。中山道は左

追分宿を行く

追分宿を行く

復元された追分宿の高札場

復元された追分宿の高札場

追分宿の本陣跡

追分宿の本陣跡

追分宿の「追分宿郷土館」

追分宿の「追分宿郷土館」

中軽井沢駅前。この一帯が沓掛宿

中軽井沢駅前。この一帯が沓掛宿

 小田井宿から追分宿へ。スズキの125ccスクーター、アドレスV−125Gを走らせる。細道の両側は緑のトンネル。覆いかぶさってくるような信州の新緑が美しい。国道18号に合流し、信濃追分へ。ここには「分去れ」の碑と石灯籠が建っている。石仏もまつられている。中山道と北国街道を分ける追分。北国街道はここから上田、長野を通って高田に通じているが、国道18号にほぼ相当している。信濃追分から旧道で追分宿に入っていく。復元された高札場や本陣跡を見てまわり、追分宿の史料を展示している「追分宿郷土館」を見学した。

 追分宿からは国道18号の旧道で中軽井沢駅前へ。ここが沓掛宿。中軽井沢駅もかつては沓掛駅だった。追分宿には中山道の宿場の風情が色濃く残っていたが、沓掛宿には何も残っていない。戦後の大火で宿場町のすべてが焼き尽くされてしまったからだ。ということでここではきれいな神社林に囲まれた長倉神社を参拝する。境内の一角には、沓掛宿を一躍有名にした「沓掛時次郎」の碑が立っている。沓掛時次郎は長谷川伸の戯曲の主人公で、実在の人物ではない。同じ中山道の番場宿の「番場の忠太郎」と似ている。

 中軽井沢の駅前から国道146号で浅間山東側の峠、浅間越(1405m)まで行って折り返し、沓掛宿に戻ると旧中山道をフォローし、旧軽井沢の町並みに入っていく。ここが軽井沢宿。今ではすっかり観光地になり、お洒落な店が並んでいる。旧軽井沢を抜け出たところには芭蕉の句碑。「馬をさへ ながむる雪の あした哉」の句が彫り刻まれている。芭蕉の句碑を過ぎると狭路の峠道を登り、信濃(長野)・上野(群馬)国境の旧碓氷峠に到達。両国にまたがって建つ峠上の熊野神社を参拝。賽銭も信州側と上州側、それぞれの賽銭箱に入れた。参拝を終えると熊野神社前の茶店「しげの屋」で甘味と辛味の「峠の力餅」(700円)を食べた。これはもう旧碓氷峠に来たときの儀式のようなものだ。

長倉神社の神社林長倉神社を参拝長倉神社境内の「沓掛時次郎」碑

長倉神社の神社林 長倉神社を参拝 長倉神社境内の「沓掛時次郎」碑

国道145号の浅間越軽井沢宿を行く軽井沢宿の芭蕉句碑

国道145号の浅間越 軽井沢宿を行く 軽井沢宿の芭蕉句碑

上信国境の旧碓氷峠に到達旧碓氷峠上の熊野神社上信両国にまたがる熊野神社を参拝

上信国境の旧碓氷峠に到達 旧碓氷峠上の熊野神社 上信両国にまたがる熊野神社を参拝

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